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2016年10月 1日 (土)

生暖かい日本で:その(3)

帰国後の健康診断に行ったら、3キロも体重が増えていた。おかしい。なぜパリで増えているのか。これまでなら3キロも増えるとズボンが苦しくなるが、それはない。運動不足か、ほかに原因があるのか。

パリにいる時は、週に1度は水泳をしていた。一日中部屋に籠っていたことはまずなく、友人と食事をしたり、映画や美術展を見に行ったり、国立映画学校やシネマテークに打ち合わせに行っていた。カンヌやベネチアなどの映画祭に行った時は、会場とホテルの間を目まぐるしく往復していたはず。

だから体はそれなりに動かしていたと思う。すると食べ過ぎか。分量としては、食べた量は同じか少ない気がする。日本で居酒屋などに行くとずいぶん食べるが、フランスだとそれはない。とにかく前菜と主菜だし、多くのフランス人は前菜を飛ばす。

自宅や大学にいると、近くにあるお菓子を食べたりするが、そういう間食もなかった。水はたくさん飲んだけど。あるいは時おり友人とカフェでエスプレッソを飲むくらい。

すると食べる内容か。確かにフランスで料理にバターやクリームなどを使うものは、昔より減ったとはいえ、多い。自分で作る時も和食ではなく、あえてフランス料理やイタリア料理もどきを作った。昆布や鰹のだしを使う和食よりはカロリーは多いか。デザートも普通は食べないが、時々付き合いで食べたし。

酒はフランスの方が飲んだかどうかわからない。実は家で飲んだワインのコルクを並べていた。帰る前に数えたら74個あった。もちろん友人と一緒に飲んだことも多いが、180日で74本は多いか。外食も多かったし。酒に関してはワインの率が高いだけで、日本と同じ。

帰国して1週間が過ぎて、一番思うのは授業がきついこと。授業によっては200人前後の学生の前で、1時間半をしゃべり通す。1つ授業が終わったら、体中から力が抜けた気がした。これを1日に2つやると、家に帰ったら何もする気がなくなった。

パリで体重が増えた理由はこれかもしれない。授業の緊張感を毎日味わうと、これは痩せる。もちろん授業に限らずあらゆる仕事には、こうした緊張、あるいはストレスがあると思う。パリでの6ヵ月は、その意味での職業的なストレスがほぼゼロだったのかもしれない。

そう考えると、幸せな日々だった。


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