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2016年10月14日 (金)

パリは移動祝祭日:その(4)

シネマテークでの座談会が「キネマ旬報」に載ると先日書いたけれど、実際に最新号を見てみたら展覧会「日本の銀幕」のことが中心で、上映については少し書かれていたが、座談会には全く触れられていなかった。確かに展覧会は来年6月までやっているので、その方が読者のためになる。

ちなみに展覧会にはいくつかのビデオ映像があって、関係者がフランスにおける日本映画について語っているが、実は私も5分くらい出ている。1時間近く話したものが、編集されていた。

これは今回の企画者のパスカルさんが、シネマテークの収集部長のエルヴェさん(エミリーさんの上司)に紹介したいからと会って昼食を共にした時に頼まれて、後日録画した。一部は座談会と同じことを話しているが、資料を持参しなかったので、少し間違いがあるのが気になっている。

普通だと、編集したバージョンを一度見せるはずだが、そんなことは全くなかった。そういえば、シネマテークのHPでは、最初は私のことを「朝日新聞の記者で、東京芸術大学で教えている」と書かれていた。これも事前の連絡はゼロ。

さすがにこれはまずいので、「朝日新聞社に勤務後、現在は〇〇大学教授」に直してもらったけれど、印刷物は東京芸大のままである。

いいかげんと言えば、展覧会用の録画に対しても、座談会の出席に関しても、一切の謝礼はなかった。そういえば、ラジオ局の「フランス・キュルチュール」に出た時も、何ももらっていない。フランス人は日本人と同じく限りなくお金の話はしないので、事前には聞かなかったが。

座談会が終って4日後に帰国なので聞きそびれた。たぶんないのだろう。今回のビデオ出演はパスカルさんの推薦でエルヴェさんが決めたようだが、座談会はエミリーさんが推したと本人から聞いた。彼女にはシネマテークでの調査で大変御世話になって、未公開資料にまでアクセスさせてもらったので、とても言い出せない。エルヴェさんには昼食をご馳走になったし。

それにしても私は大学から給料をもらっているからいいが、フリーで活躍している評論家のステファヌさんなどはどう思っているのだろうか。あるいはシネマテークの舞台に上がるのは名誉だからいいのか。

確かにあの場所で話をすることは2度とないだろうから、貴重で楽しい体験だった。32年前にパリで一年暮らしてシネマテークに連日通ってたときには、そんなことは夢のまた夢だったから。

それでもどこか腑に落ちない。普段はタダの仕事は受けない。どんなに安くてもいいから、お金が動かないと働かない。タダでやるのはこのブログくらい。そういえば、ようやく日本映画事典が出たようだが、この原稿料はもらえるのだろうか。まだ口座番号も聞いてこない。やはりフランスはいいかげんだ。

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