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2016年11月24日 (木)

今度のジャック・リーチャーは?

フィルメックスに通い、まじめな映画ばかり見ていると、気が滅入る。というわけで、トム・クルーズの『ジャック・リーチャー Never Go Back』を見に行った。なぜか、トム・クルーズが両手を振って懸命に走る姿が好きだから。同世代ということもあるが、スタントを使わず自分で走り、運転する彼を妙に応援したくなる。

これは2012年の『アウトロー』の続編にあたる。こちらの原題はJack Reacherなので、今回はそれにNever Go Backがついて続編になった。邦題だけ見ていると、それがわかりにくいけど。

映画の方はクリストファー・マッカリー監督の『アウトロー』の方がよかった。どこからともなくやってきて、敵を殺して去ってゆく、西部劇的ないいかげんな感じが出ていたから。今回はエドワード・ズウィック監督だが、全体にシリアス過ぎる。やはり『ラスト・サムライ』の監督だからか。

何より「どこからともなくやってくる」感じがない。トム・クルーズが元軍人を演じるのは同じだが、最初から後任の女性少佐が逮捕されたのを救うという任務を負う。その少佐は、アフガニスタンで2人の部下が殺されたことを許せないから、必死で戦う。その裏には民間軍事会社「パラソース」の陰謀があることが、露呈してくる。

アフガンや中東でのアメリカの民間軍事会社の暗躍は巨大な闇だが、映画はそこに立ち向かう正義を描く。だから社会派ドラマになってしまい、『アウトロー』のいいかげんさが消えてしまった。

それでも面白かったのは、女性少佐ターナーを演じたコビー・スマルダーズが媚びを売らずに正面から戦うし、トム・クルーズと恋に落ちそうで落ちないから。クールで何ともカッコいい。トム・クルーズの娘サマンサ役のダニカ・ヤロッシュも、いわゆる美少女でないうえに、かなりの身体能力を見せるのが楽しい。

結局、素手のアクションで勝負しようするトム・クリーズと女性2人は見ていて爽快だった。相変わらず、銃も車も携帯電話も持たずに自分の体だけで勝負する、「古くさい」トム・クルーズを見ていたら、ちょっとイーストウッドを思い出した。いつか自分で監督するかもしれない。

もちろん、民間軍事会社の悪を暴く社会派映画として見たら、例えばケン・ローチの『ルート・アイリッシュ』に遠く及ばないけれど。

話は変わるが、私は最近、住んでいるアパートの5階までエレベーターを使わず階段を歩いて登ることにしている。この映画を見た後、両手を高く上げながら駆け上ってみたら、ちょっとトム・クルーズになったような気がした。それにしても、彼の裸の上半身は見事だった。あれはかなわない。

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