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2017年1月28日 (土)

ネクタイと時計

40年使った電気ストーブの話を書いてから、ほかに長く使ったものはないかと考えた。部屋の中を探していたら、大量のネクタイと時計が見つかった。とりわけネクタイは、たぶん一本も捨てていない。

1984年にパリに行った時には、福岡で買った紺とグレーの縞の細いネクタイを1つと紺のブレーザーを持って行ったと思う。そのクタクタのネクタイが手元にある。カンヌ国際映画祭で着けたはず。

次に買ったのは、1年後に帰国する前にオペラ座近くの日本人向け免税店で買ったもの。そこに行って母や姉にスカーフや財布を買い、父や義兄たちにはネクタイを買った。自分用にも一つネクタイを買ったが、今見るとシャネルのマークがある。

赤と紺の縞で、細い。相当に痛んでいて、あちこちに白い修正液がついている。帰国後大学院に1年行って就職するまで、必要な時はこのネクタイを使ったと思う。就職が決まり、なぜか小田急百貨店で上下のスーツを2つ、ネクタイを2本、シャツを3枚買ったが、このネクタイは使い続けた。

その当時の職場にパソコンはなく、書類はボールペンで書いて修正液を使っていた。仕事中にネクタイが垂れて付いたのだろう。当時は金もなく、ネクタイはクリーニングに出さなかった。それがそのまま残っている。

シャツはクリーニングに出していたが、3枚しかないので朝の出勤時に8時過ぎにクリーニング屋に出し、翌日にそれを引き取ってそのまま会社に持って行っていた。そんなシャツはすべてどこかに行ってしまったし、もちろんスーツもない。

洋服ダンスのネクタイ掛けには100本を超すネクタイがあるが、だいたい1990年代後半までは国産で、それから一挙にイタリア製やフランス製になった。その頃からそれらの国への出張が増えたので、帰りの空港で買った。さすがにフェラガモやエルメスは今見てもモノがいい。

フェラガモとはヘップバーン展などで何年も仕事をしたので、7、8本ある。安くしてもらったこともあるが、関係者と会う時は礼儀としてフェラガモのネクタイと靴を着用していた。ご苦労なことだ。

ほとんどのネクタイに「これは○○映画祭の時に監督にもらった」とか「○○展の時にパリの空港で買った」とかコメントをつけられるくらい覚えている。なかには一度しか使わなかったものも数本ある。それも妙に愛おしい。

今はネクタイは卒業式と入学式くらいになった。大学に移って1本も買っていない。時計は最近も買っているが、これは後日。

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