年末年始に考える:その(3)
年賀状をめくると、「親の介護」という言葉がよく出てくる。私の年になると、親が自分で1人で動けない状態になる人が多いのだろう。考えてみたら、昔はボケた老人は今よりずっと少なかった気がする。私が小さい頃には、周囲にそんな人がいた記憶はあまりない。
認知症が増えたのかどうか。もちろん昔に比べて、全国にコンビニと宅配が発達し、インターネットが張り巡らされてすべてがコンピューターによって管理された現代では、それに対応できない人々は戸惑うことが多い。
そして、これまでの人間的な関係は減る一方だろう。そんな中で孤独を感じる高齢者は増えているに違いない。現代社会が認知症を増やしているのは間違いないと思う。
そもそも日本は高齢化社会になり、老人の割合は増え続けている。明るい未來の見えない今の日本では、若い人は子供を作らず、若者は減る一方。だから全体としては、生活するうえで他人の助けを必要とする人が増えている。
2000年から始まった介護保険によって、要介護者が増えたと言う人がよくいる。これは逆で、日本が高齢化社会になり、介護の必要な人が増えたから、この法律ができた。その前は、「介護」という概念が公にはなかったので、高齢者の世話をすることは、あまりおおっぴらにしなかったのではないか。
今は街を歩いていると、「デイケア」、つまり、昼間に要介護者を預かってくれる施設の車をあちこちで見かける。これは明らかに介護保険あっての新しいビジネスだが、このおかげで私自身も助かっている。とりあえずは、いいことではないか。
うつ病が増えたというのも、ちょっとこれに似ている気がする。どこの会社にも、うつ病の若い社員がいて、管理職は苦労している。私の会社員時代もだいたい1割はそうだった。
今までは「怠け者」と言われていたのが、「うつ病」という名前をつけたら、急に増えたように言う人がいる。これまた間違いで、現代社会はうつ病を生みやすい。それがようやく病気と認知されることで、ラクになった人は増えたはず。
認知症もうつ病も増えて、普通に健康で働く若者は減ってゆく。電通で過労で自殺した女性も、大きく言うとそんな中の一人だろう。私も含めて昔型の人間は、「夜中まで残業なんてあたり前」と言いがちだけれど。もちろんこれには「日本の会社は働きすぎ」という別の問題もあるので、こちらは後日また書く。
とりあえず、普通に健康な生活ができることをありがたく思う新年である。
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コメント
ウィーンに遊びに行ったとき、プラター公園のビアガーデンで、平日にもかかわらず大勢の勤め人とおぼしき人たちが3時くらいから飲んでるのでびっくりした思い出があります。こっちの労働者はみんなこんな感じだとか。
日本もだんだんこういう風になっていくのかもしれません。
投稿: しんいちろう | 2017年1月 7日 (土) 02時32分