洗濯が好き
寒い日が続くが、朝起きて明るく晴れた空を見ると嬉しくなる。冬の晴天ほど気持ちのいいものはない。その突き抜けたような青空を見ていると、無性に洗濯をしたくなる。実は洗濯が好きだ。
少しでも着たものは洗濯機に入れて洗う。そして南側のベランダで金具の物干しにかけて干す。日中で10度までいかない日でも、だいたい午後3時くらいまでにジーンズでも乾く。
太陽熱を十分に吸い込んだタオルや衣類に触ると、幸福感が溢れてくる。フランスでなかったものはこれだなと思う。これだけでも、東京の暮らしの方がいい。
パリのアパートはネットで見つけたが、西向きだった。道路に面した西に窓が3つもあったし、東側にも1つ(プラス小さな窓)あった。だからいつも明るい部屋だったが、もともとパリは東京に比べても太陽があまり見えない。
どんよりとした曇った空こそがパリ。暗い日に一日中アパートに籠っていると本当に滅入ってくる。晴れた日にカフェに繰り出す気持ちもわかる。私は晴れた日にはすぐに洗濯機を回した。
ところがパリではアパートの窓の外に衣類を干してはならない。これは規則なのか知らないが、日本でもそう言われているし、実際に干している窓はない。だから部屋の中の窓のそばで室内用の物干しに干す。
東側は中庭だから、途中から窓に干すことにした。近所から文句を言われるかなと思ったが、何もなかった。真似する人もいたので見てみたら、アジア系の青年だった。中庭で会った時に話しかけたら台湾の留学生とのこと。やはりアジア人は洗濯が好きなのか。
実は今の東京のアパートに20年前に住み始めた時はもっと日当たりがよかった。ところが西側に新しいマンションの工事が始まり、午後4時くらいから日が当たらなくなった。
まだ建設中なので、私は販売事務所に抗議に行った。すると大手不動産会社の先方は急にヤクザのような表情で、「正式な抗議ならばマンション単位でしかできないな。既に近隣への説明会も済んでいるし、まあ遅いよな」。自分のマンションの管理組合にも言ったが「うちのマンションもできる時に周辺に迷惑がかかっているだろうし」と取り合ってもらえなかった。
強い太陽は3時くらいでなので、よく考えたらあまり影響はなかった。それにしても今日もいい天気。昔、新聞社でよく「男おばさん」と言われたが、晴れた日にベランダでくつろいでいると、本当におばさんの気分になる。
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