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2017年3月23日 (木)

荒木町の中華2軒

最近はグルメの文章がないのが残念と、複数の友人から言われた。たぶん去年9月にフランスから帰国してから書いていない。外食していないわけではないが、どうもレストランそのものに関心が薄れていた。最近それが復活してきた。

最近特筆すべきと思ったのは、四谷・荒木町の「遊猿」と「の弥七」という2軒の中華。「遊猿」(ゆうえん)はラフな雰囲気で料理も豪快だが、口にするといくつもの味が繊細に組み合わさっている。

まず、前菜はお店のおススメに従って、少量ずつのお任せとした。名物のウニゆばのほか、豚肩ロースとカシューナッツの黒酢添えとか酔っ払い海老とか豚耳とレッドキャベツの香菜和えとか一口ずつ。どれもソースが絶妙。

次に、有名な鉄鍋大餃子。そしてフカヒレと干貝柱の春巻き。さらにカキの豆苗炒めに四川麻婆豆腐。シメはたまり醤油とネギの炒飯にしたが、いろいろな味を楽しんだ後にはクドイ気もした。むしろ各料理とともに白ご飯を少しずつ食べた方が良かったかも。それぞれの味がしっかりしているせいか、つい食べ過ぎてお腹いっぱい。

3人でこれだけ食べたが、料理だけなら5000円かからないくらい。珍しい味のものを食べたい、同時にお腹いっぱいになりたいという、グルメと大食の両方を攻めるのにぴったりの店かもしれない。

それに比べて「の弥七」は何とも上品で、和食の懐石に近い。9千円と1万3千円のコースのみで、安い方にしたがそれでも高級感はハンパじゃない。

八寸が大、皿いっぱいに赤貝酢味噌、揚げピータン、焼豚、中華風出し巻き、里芋ケシの実揚げなどが並ぶ。さらによだれ鶏とか胡麻豆腐の九条ネギポン酢とか。

それに酔っ払い海老とか鯛の福来蒸しとか豚スペアリブとか少量ずつ食べているうちに、気分はだんだん桃源郷に近づく。どれもお腹にもたれないが、コースの終わりごろにはさすがにもう一杯。中華の素材や料理法を用いながら、限りなく和食に近づけた新世界だろう。

日本で今一番おもしろい外食は、たぶん中華料理ではないか。そんな勢いを感じさせる若いシェフの2軒だった。荒木町という「昭和」が残る場所もいい。


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