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2017年5月

2017年5月22日 (月)

『東京奇譚集』はさほど奇妙ではなかった

だいぶ前に買った村上春樹の『東京奇譚集』を読んだ。薄い文庫の短編集で連休の旅行中にぴったりだった。2005年刊だから、長編だと『アフターダーク』(04)と『1Q84』(09)の間になる。読んだ感想は、長編よりは好きだけど、「奇譚」で想像したような奇妙な物語ではなかった。

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2017年5月21日 (日)

「「バベルの塔」展」に考える

7月2日まで東京都美術館で開催の「ボイマンス美術館所蔵 ブリューゲル「バベルの塔」展」を見た。展示の方法が実におもしろくて絵画の世界を堪能したが、同時にそれでいいのかとも思った。

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2017年5月20日 (土)

『追憶』の古めかしい魅力

最近、九州に住む姉の1人はかなり映画を見ている。近くの「イオンモール」のシネコンに通っているので、東京と同じものが見られる。降旗康男監督の『追憶』がよかったというので、私も見に行ってみた。

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2017年5月19日 (金)

高峰秀子の『ヨーロッパ二人三脚』

女優の高峰秀子は文章がうまかった。それは『わたしの渡世日記』を読めばすぐにわかるが、今回読んだ『ヨーロッパ二人三脚』は彼女の死後発見されたもの。2、3年前に単行本が出たのは知っていたが、今回文庫になったので読んでみた。

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2017年5月18日 (木)

『彼女の人生は間違いじゃない』の強烈さ

7月15日公開の廣木隆一監督『彼女の人生は間違いじゃない』を見た。映画全体から強烈な何かがほとばしる力作だった。カンヌ国際映画祭が始まったが、本当ならこれこそカンヌに出て欲しかった。河瀬直美監督の『光』よりも。

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2017年5月17日 (水)

実家付近を歩いて

私は福岡県南部の小さな町の出身だが、この連休に実家へ帰ってあらためて愕然となった。かつて自宅近くにあったお店がすべてなくなっていた。そこは町内では人通りの多い地区だったはず。

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2017年5月16日 (火)

『PARKSパークス』の描く吉祥寺

私はかつて、吉祥寺や下北沢、自由が丘とかが嫌いだった。「住みたい街」のトップにあがりそうなこういう場所に行くと、場違いな感じがした。パリで一年過ごした後に大学を卒業してから東京にやってきた私は、こうした若者の街を見て、「勝手にしやがれ」と思った。

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2017年5月15日 (月)

佐藤優と北原みのりの対談を読む

佐藤優と北原みのりの対談『性と国家』がおもしろかった。佐藤優の本はここでも何度か取り上げたが、北原みのりは本を読んだことがない。初の女性向けアダルトショップを開いたり、ろくでなし子さんの女性器の石膏型を展示して逮捕されたことは記憶にあるが。

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2017年5月14日 (日)

19世紀パリから、20世紀ニューヨークへ

ずっと昔の外国の街を歩いたような気分になれる展覧会を、2つ見た。練馬区立美術館で6月4日までの「19世紀パリ時間旅行」展と文化村ザ・ミュージアムで6月25日まで開かれている「写真家 ソール・ライター展」。

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2017年5月13日 (土)

アベル&ゴードン健在

2010年の夏ごろ、『アイスバーグ!』と『ルンバ!』というとんでもない映画2本が公開された。監督・主演はアベル&ゴードンという道化師のカップルで、抜群の身体能力を発揮した即興のようなドラマはどの映画にも似てなかった。配給したのは今はなきフランス映画社で、さすがと思った。

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2017年5月12日 (金)

「朝日」の社内報を読みながら

朝日新聞社を辞めて8年と少しになるが、今も社内報「A’」(エーダッシュ)が送られてくる。私が勤め始めた90年代前半の社内報は何と「朝日人」で今思うとびっくりのタイトルだったが、いつかの不祥事の時に「A’」に変わったと思う。

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2017年5月11日 (木)

『セールスマン』の恐るべき展開

イランのアスガー・ファルハディ監督は、テヘランの比較的裕福な都会人の群像を描きながら、社会や人間の闇を浮かび上がらせる名手だ。とりわけ中盤からの過激な展開にいつも驚く。6月10日公開の『セールスマン』もまた、その期待を裏切らなかった。

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2017年5月10日 (水)

久しぶりの長崎:その(1)

長崎に行った。5、6回目だろうか。今回一番思ったのは「さびれた」感じがないということ。今や地方都市は福岡や名古屋などの大都市でなければ、「さびれた」と思うことが多い。ところが人口が40万人の長崎市には、活気があった。

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2017年5月 9日 (火)

とにかく三池崇史だから

三池崇史監督の『無限の住人』を劇場で見た。『十三人の刺客』(10)以来の壮大なチャンバラだが、今回は相当にふざけている。まず主人公万次が木村拓哉で、妹(杉咲花)を殺された怒りで100人を切り殺すというのが冒頭。

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2017年5月 8日 (月)

仏大統領選の時に読んだ『服従』

フランスの大統領選の結果は出たが、その直前に読んでいたのが、ミシェル・ウェルベックの『服従』。2022年の大統領選を背景に、ある40代の大学教授の「服従」を描いた近未来小説だが、フランスで出版されたのがシャルリ・ヘブド襲撃事件が起こった2015年1月7日だったこともあって、大騒ぎになった。日本でもすぐに翻訳が出て、最近文庫になった。

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2017年5月 7日 (日)

3度目の『ジュリエッタ』

丸一日、学生の課題レポートを読んでいたら、気が滅入ってきた。夕方にネットで自宅付近の映画館を調べると、ペドロ・アルモドバル監督の『ジュリエッタ』が上映中だったので、思い立って見に行った。実は3回目。

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2017年5月 6日 (土)

『日本ヘラルド映画の仕事』に考える

映画史の本は多いが、映画産業史は少ない。古典中の古典、田中純一郎著『日本映画発達史』全5冊は、辛うじて産業的側面に触れているが、この本も1970年代まで。

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2017年5月 5日 (金)

遠ざかるイタリア映画祭

去年はパリにいたのでイタリア映画祭は行けなかった。今年こそはと思っていたが旅行などの用事が重なって、2本しか見られなかった。考えてみたら、見たいと思っても知っている監督や俳優がほとんどいない。

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2017年5月 4日 (木)

会社員のドブネズミはいつから

戦前の日本映画を見ていると驚くのは、男性がお洒落だということだ。今では会社員と言えば、8割以上がドブネズミ色、つまり限りなく黒に近いグレーのスーツ。紺や薄いグレーといった色ならまだいいが、あのドブネズミ集団は気が滅入る。

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2017年5月 3日 (水)

『20センチュリー・ウーマン』の微光

6月3日公開のマイク・ミルズ監督『20センチュリー・ウーマン』を見た。アカデミー賞の脚本賞やゴールデン・グローブ賞の作品賞と主演女優賞(アネット・ベニング)にノミネートされているが、私には『ムーンライト』や『マンチェスター・バイ・ザ・シー』に連なるような、「ある種の知的アメリカ映画」に見えた。

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2017年5月 2日 (火)

『夜の谷を行く』にやられる

最近読んだ本で、村上春樹の新作よりも何よりもおもしろかったのは、桐野夏生の『夜の谷を行く』。たぶんどこかの書評で読んで、連合赤軍事件に当時関わった女性の現在の話と聞いて、読みたいと思った。桐野夏生だし。

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2017年5月 1日 (月)

『ハロルドとリリアン』の絵コンテに驚く

先日、『笑う101歳×2』で高齢の男女を描くドキュメンタリーを見たばかりだが、5月27日公開の『ハロルドとリリアン』も、80歳を過ぎて元気に働く男女を撮ったドキュメンタリーだった。ハロルドもリリアンもハリウッド映画の裏方の夫婦だが、名前を聞いたこともなかった。

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