真夏の教授のファッション:続き
最近何度か「スタイルがいい」と言われたことがあって、驚いている。昔から、頭は大きく平ぺったく、上半身は痩せっぽちで、手が長く足が短い。つまりはほとんど案山子に近い。そのうえ、靴のサイズは大きい。だから、スタイル以前に既製品を買うとサイズが難しい。
一番買うユニクロで言えば、ズボン(私にとってパンツはパンツだ)はだいたいSサイズ、TシャツはMサイズ、長袖シャツはLサイズがちょうどいい。揃いのスーツを買う時は、可能ならば違うサイズを組み合わせてもらう。
なんでこうなったのか。一番大きいのは、小学3年生から中学にかけて、剣道を学んだことではないか。これで肩幅が広がり、手が長くなったかも。剣道では遠くまで竹刀を出せた方が勝つ。相手の「メン」や「コテ」に当てようと、思い切り手を伸ばしていた。
次に、小学校の高学年に吹奏楽部でトロンボーンを担当したことも関係があるかもしれない。これまた手が短いと音がきちんと出ない。切れのいい音を出すために右手を激しく突き出していた。今気がついたが、スーツやシャツを買う時に右手が少し長いと言われるのは、このせいかも。
ある時、肩幅が広く手が長いならば、あとは胸板が厚くなればいいのではと思った。20代後半からスポーツクラブに通い始め、何度か中断したが続けている。週に1、2回、水泳を中心にマシンジムをやる。ところが、腕に筋肉は少しついたが、胸板はいっこうに厚くならない。
たぶんそういう体質なのだ。お腹が出ないのも同じ。死ぬまで、物干し竿のような体形だろう。そんな私にとって一番いいのはコートを着る冬。高いカシミアのコートを着て、皮のブーツをはくと、案山子でも遠くから見たらなかなかサマになる。そういえば「スタイルがいい」と言われるのは冬が多い。
最悪は薄いジャケットも暑すぎる真夏。一時期はある有名人を真似てTシャツのうえにサマー・カーディガンなども試したが、やはり日曜日のお父さんにしかならない。Tシャツやポロシャツだと本当に案山子なので、せいぜい薄手の長袖シャツを羽織る。
先日、8千円のTシャツを買ったが、誰も何も言ってくれない。幸いにして本当に暑い7月末からは、授業が休みになる。新学期の9月末までせめて毎朝腕立て伏せをして、「胸板」を厚くしようか。
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