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2017年7月29日 (土)

私は趣味がない

今週の『アエラ』の特集は「「趣味圧」が苦しい」。これでは何のことかわからないが、「趣味は?」と聞かれるのがプレッシャーで苦しい人が多い、ということらしい。「出世のために趣味を偽装」という話も出てくる。

この特集を読んで快哉を叫んだのは、トップの三谷幸喜さんのインタビュー。見出しは「趣味はない それが何か?」というもので、「子供の頃から今まで、ぼくはただひたすら、好きなことをやってきているだけなんです。お金を稼ぎ、仕事にしているという感覚があまりないんです」

この発言に対して記者は「好きで楽しいことは、すでに仕事としてやっている。だから、特に別のことをしたいと感じないのかもしれない」と書いている。

私も実は働き始めてからはこの感覚に近い。最初の政府機関、次の新聞社の事業部門、記者、そして今の大学教師と移るごとに、その気分は強くなっている。もちろん三谷幸喜さんのような著名な脚本家、演出家、映画監督と自分を比べるのはおこがましい。

私は今も含めてずっと月給取り。しかし会社員のなかにも意外に仕事が楽しくてしかたがない人がいるのではないか。私は暇ができると仕事に役に立つことをする。今なら映画や美術展を見て、本を読む。

飲みに行くのは趣味とも言えるが、これもたくさんの店を知っていたリ、料理を知っているのは、少なくとも新聞社の事業部門では大いに役立った。私は実は、上司を交えた仕事の会食も友人たちとのどんちゃん騒ぎも、どちらも楽しかった。外国人をもてなすのも大好きだった。

考えてみたら、仕事よりもその後の打ち上げの方が好きだったかも。フランス大使館の晩餐会だろうが、居酒屋だろうが、酒を飲んで言いたい放題でみんなと仲良くなり、また新しい仕事につなげる。学生だって、まじめな卒論指導より酒を飲んだ方がいいこともある。

もちろん仕事と言いながら美女たちと飲むのも大好きで、この方面も大きく考えると仕事につながっていることが多い。だからそれ以外には何も趣味はない。

『アエラ』では老人ホームに入る時にすることがないと困るからという理由で、ピアノを習い始めた外資系企業の男性の話が載っていた。老人ホームでも、もてようとしている魂胆が見えて恥ずかしい。私は老人ホームでも酒を飲めばいいと思っているが、医者から禁酒と言われたらどうしよう。趣味とかどうでもいいが、それが一番怖い。

このブログを書くのは趣味かと一瞬思ったが、それは今の最大の仕事かも。

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