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2017年8月17日 (木)

何でもアリの『銀魂』

『銀魂』を劇場で見た。もちろん『少年ジャンプ』のコミックは読んでいないし、アニメ版はテレビも劇場版も見ていない。なぜ見に行ったかと言えば、封切り一か月たらずで興収30億円を越したというニュースを読んだから。これは邦画実写では、今のところ今年一番らしい。

それに福田雄一というテレビ出身の脚本家・監督にも興味があった。友人がフェイスブックで天才だと書いていたし。

見た感想を一言で言えば、それなりにおもしろかった。何でもアリのハチャメチャで遊びながら作っている感じは、三木聡のコメディのようでもあり、湯浅政明のアナーキーなアニメのようでもある。あるいは宮藤官九郎の遊びに近い。たぶんそれらの監督よりも、もっとバラエティ番組のようなギャグが多い。

設定がとにかく滅茶苦茶。江戸末期に宇宙人「天人」(あまんと)に支配された江戸では廃刀令により侍は滅びつつあった。銀時(小栗旬)は神楽(橋本環奈)や新八(菅田将暉)と万事屋(よろずや)を営むが、そこへかつての同志・桂小太郎(岡田将生)が行方不明、高杉晋助(堂本剛)が挙兵したという知らせが入る。

それに新八の姉(長澤まさみ)や真選組の近藤(中村勘九郎)や土方(柳楽優弥)や鍛冶屋の鉄也(安田顕)、高杉の子分役の新井浩文や佐藤二朗、菜々緒などが加わって、奇想天外なチャンバラが始まる。最後は宇宙人を巻き込んでの空を飛ぶ船での戦い。

舞台は「かぶき町」で宇宙人の被り物をつけた人々や熊のように大きな猫が行き来する。空から見ると摩天楼の都市だし、万事屋では古い型の計算機を使っている。全体にCGがチープな感じなのはわざとだろう。

全く漫画やアニメを知らなくても、ほとんど数分おきにギャグが仕込まれているので、見ていておかしい。しかしそもそもドラマがいい加減なので、30分ほどたつと飽きてくる。それでも次々に怪人物が出てくるので、何となく見てしまう。ただ、漫画を知っている観客だろうが、時々大きな笑い声を挙げていた。

現場を中継する結野という女子アナに何度も「けつのアナです」と言わせたり、橋本環奈のロリコンファッションや菜々緒のへそ出しなど、オヤジ趣味も強い。客層は10代から20代でカップルも多かったが。

そんなこんなで「今はやる映画」を見た感じはした。この監督の次回作『斉木楠雄のサイ難』の予告も見たが、これも『少年ジャンプ』の連載のようで、また当たるのだろうか。今は夏休みだが、この映画の学生の感想が聞きたい。

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