映画以外の2017年ベネチアの話:その(1)
ベネチアに行くために朝9時着のパリ経由の飛行機を取ったが、11時のプレス試写を見る必要が出てきた。難しいかと思っていたが、飛行機は5分前に着き、荷物も早めに出てきた。船着き場まで歩き始めるが、どうもいつもと違う。
これまでにあった屋根付きの舗道が途中で途切れている。とりあえず船着き場の方を目指しながら、道のない庭を横切ったりして、どうにかたどり着いた。
そこでわかったのだが、船着き場が場所も少し移動して大きな屋根付きの新しい建物になっていた。それなのに、そこに行く道はかえってわかりにくくなっているとは。
9:40分の水上バスの快速に間に合う時間だったが、それでも1時間はかかる。結局高いが水上タクシーに乗ったら、10時過ぎにリド島に着いた。それからホテルに荷物を置いて、事務局でプレスのIDカードを受け取り、楽勝で11時からの「ダウンサイジング」を見ることができた。
今回まずがっかりしたのが、会場近くの映画祭村のような場所にあったピザ屋がなくなっていたこと。本物のピザ職人がその場で練って作っていて、実においしかったのに。
食べ物の恨みでいうと、エクセルシオールの海水浴客向けの海岸に面したセルフサービスのレストランも、喫茶だけを残してスーパーのサンドイッチを売るようになっていた。本当に早くて安くて美味しかったのに残念。
その分、映画祭の装飾まわりが10年ぶりくらいで変わった。会場の表示も増えて全体に綺麗になった。個人的にはむしろ去年までの方が古めかしくてよかったが、お金がかかっているのは間違いない。
10年は変わらなかった上映前の映画祭の先付映像も新しくなった。前回までの重厚なベネチアの潮の匂いがする感じのものではなく、拍子抜けするほど軽く明るいものになった。
全体としては、より一般受けのする方向の見栄えにはなったが、船着き場も含めて実際はあまりよくなったとは思えない。世界中を支配する一般向けの軽薄さが、この世界最古の映画祭をも浸食しつつあるのかもしれない。幸いにして、映画のセレクションは真摯で変わっていないだけれど。
付記:これを書いた後にわかったが、ピザ屋は移動しただけでちゃんとありました!
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