「ワインスタイン効果」とは
昨年末からアメリカの映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインのセクハラ事件を巡って、世界中が大騒ぎになっている。木下千花さんが書いたエッセーによれば「ワインスタイン後」After Weinsteinとか「ワインスタイン効果」Weinstein Effectという言葉もあるようだ。「効果」はもう英語のwikiに膨大な例と共に載っている。
ワインスタインのやり方は、駆け出しの女優やモデルを次の企画の話として密室に呼び出し、いつの間にかほかのスタッフはいなくなって、バスローブに着替えたワインスタインがマッサージを要求するというもの。その後はいろいろなバージョンがあるらしいが、それにしても。
この告発に始まった「私も」やられた#MeTooの動きは、映画だけでなくあらゆる業界に及んでいる。日本でもライターのはあちゅうさんが電通勤務時代の上司のセクハラを告発して、相手は謝罪した。日本ではこんなことはアメリカの比ではなく、どこの業界でもあったのではないか。
どの会社でも、宴会と言えばセクハラの嵐だった。かつていた新聞社のある支局では、女性記者の歓迎会で彼女の頭に男性上司が裸の下半身を載せて「ちょんまげ」と言う恒例ネタがあったという。昭和ではなく10年ほど前の話だ。電通もそうだが、マスコミは自分に力があると勘違いしやすいから、こうした信じがたいセクハラは多い。
新聞社のセクハラの話はいくらでもあるが、自分自身も完全に白かというと危ない。まさに、#MeToo「私も」セクハラをしましたと言わなければならないかも。宴会の酔った勢いで女性に触ったことは(たぶん)ないと思うが、言葉の上ならば何度かセクハラ発言をした記憶がある。
日本の(少なくとも男性)会社員は総懺悔しないといけないかもしれない。個人でも教員、医師、弁護士、監督などのある種の「権力」を持つ人は危ないと、自分を考えても思う。木下さんも触れていたが、1990年代に京大の矢野事件というのがあって、日本におけるセクハラ教授の走りだったことを思い出した。
こう書くと反発を買うかもしれないが、研究室にショートパンツやノースリーブで来る挑発的な女子もいた(今も)。もちろんそれが通用すると思うからで、根本的には男が悪いしそれ以上にそういう社会構造が問題だけど。
さて、「ワインスタイン効果」によって、今後はセクハラはなくなるのか。そんなことはないと思うが、確実に「泣き寝入り」は減るだろうし、男性の行動には抑制がかかるだろう。結論を言うと、私は今後益々注意せねばという新年の誓いであった。
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