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2018年2月12日 (月)

留学生について考える

昨年末に「朝日」の記事で、オーストラリアに中国人留学生が増えているという内容があった。そのこと自体は日本も含め先進国ならどこでも起きていることだが、驚くべきは「留学」が国の産業として大きな収益をあげているという点だ。

「豪州では、15年度のサービスも含めた輸出で「教育関連の旅行サービス(留学)」が198億8100万豪ドル(約1兆6900億円)と、鉄鉱石と石炭に次ぐ第3位の金額を稼ぎ出した」

記事をコピペしたが、なぜこういうことがおこるかというと、留学生の学費はオーストラリア人学生の4、5倍に設定されているからだという。この記事では建築デザインを学ぶ中国人留学生が、年に約255万円の学費を払っている例が挙げられている。

それでも豪州では留学生は25%で、日本の10%弱よりもずっと多い。もともと豪州は英語圏だし、気候が温暖で鉱業の収益で国自体が豊かでアメリカやカナダに比べて物価も高くない。日本よりも遠くても中国からの留学の希望は多いだろうと思う。しかし、学費を自国学生の4、5倍にするとはすごい。

日本の留学生は去年で約27万人で前年比で11.6%という。確かに私の大学でも去年あたりから中国人受験生がずいぶん増えている気がする。日本では留学生への奨学金は充実していて、大半が返済不要の奨学金が官民に揃っている。平均で学部が月11万円というが、日本学生支援機構(旧・日本育英会)の日本人学部生向け奨学金は最大の私大・自宅外が6万4千円と少ないうえ、要返済。

学費は留学生も日本人と同じで国立で約50万円、私立文系で約70万円、私立理系や芸術系が150~170万円。これなら豪州よりずっといい。考えてみたら、国立大学はもちろん、私立にも政府の補助金が出ている。

実は日本の大学では、定員の8割を下回る大学が100を超す。これは昨年末の「アエラ」に実名入りで載っていたが、そういうところでは半数を留学生に頼っている。そうすると日本の税金で留学生を教育していることになる。

私は在特会のように「外国人は出ていけ」とは、絶対に言わない。日本にはもっと留学生が来て、仕事をする外国人も増えた方がいいと思っている。ただ、「留学」も産業になりうるということは少し考えた方がいいかもしれない。自分の大学を見ても、かつてのアジア人留学生のパターンだった「苦学生」のイメージは変わりつつある。

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コメント

大賛成です。これからは、日本政府は、日本の若者に投資すべきです!
上海や深セン地区では、東京よりマンションも高く、完全に経済成長は遅れています。IT関連商品は、もうじき、HUAWEYが席巻する事は見えています。マレーシアへの投資も半端ではなく、町ごと作ってます。
おじさんも頑張るので、是非若い人に頑張ってもらいたです。ちなみに、年金のためじゃないですよ!

投稿: 木下 | 2018年2月12日 (月) 16時00分

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