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2018年4月 6日 (金)

「人体」展に考える

最近、健康診断の結果で検査を命じられて病院に通っている。別に緊急な病状ではないが、やはり年を取ると体にガタが来ているのだと思う。40年近く、毎晩のように酒を飲んできたし。

上野の国立科学博物館で6月17日まで開催の「人体 神秘への挑戦」展を見に行ったのは、素直に体について学びたいと思ったから。展覧会は、まずダ・ヴィンチの《解剖手稿》などで人体研究の歴史を見せた後に、循環器系、泌尿器系、神経系、消化器系、呼吸器系、運動器系の順に体内の臓器の動きを見せてゆく。

それぞれの章で実際の臓器の標本まであるからちょっとグロテスクだが、なかなかよくわかる。その後に「ネットワークシンフォニー」という部屋があって、これが抜群におもしろい。従来は「お腹がすいた」といったすべての信号は脳を経由して指示されると考えられてきたが、最近の研究では臓器同士がやり取りをするという。

「心臓」のパネルの下に立つとセンサーが光り、「疲れた」という言葉が聞こえる。それが腎臓に伝わって「おしっこを増やそう」となる。ほかにも膵臓とか血管とかが床のパネルに描かれていて、観客がそこに足を置くと言葉が聞こえ、臓器同士が反応し合う。

これは毎日の日常で考えるとわかりやすい。疲れたと思って、目を閉じる。ソファに座る。すると自然と眠くなる。10分ほどで気分が治ってくる。すると水を飲みたいと思う。水を飲むと一気に元気が出る。

たぶん無意識のうちに体がラクになるように、自然に動いている。たまに運動をすると、頭の中が蘇ったような気持ちになる。そしてだんだんお腹がすいてくる。たくさん食べると、次第に眠くなる。たぶんすべては体内で信号が行きかっている。臓器の対話なのか。

さて、酒を飲むとどんな反応を体に起こすのだろうか。私の場合、翌日に酒が残らないためには、水を飲んでよくトイレに行くといい。そして最初のうちから飲むだけでなく食べること。一番よくないのは、「シメ」のご飯やラーメン。これは二日酔いとは別に翌日体がぐっと重くなる。

もう50も後半なのだから、もう少し体をいたわって生きないといけないのかもしれない。体が発する沈黙の声を聞きながら。病院に行きながら、待合室で自分の番を待ちながら、そんなことを考えている。

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