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2018年5月24日 (木)

5年前の客を覚えていた店

渋谷の松濤美術館の隣に、「オステリア・アッサイ」という小さなイタリア料理店がある。2011年にできた頃話題になったので、2、3度行った記憶があった。久しぶりに行こうと思ったのは、友人から「渋谷でうまい店」を聞かれた時に、なぜか名前が出てきたから。

行かなくなったのは、単純に私が渋谷はあまり好きでないから。30年以上前に上京してから、いいと思ったことがない。それともう一つは、このイタリア料理店が最初は2人でやっていたが、途中からシェフ1人ですべてやるようになり、料理が出るのが遅かったから。

だから今回は事前に好きなものを伝えて、コースを用意してもらった。白アスパラ、カラスミのパスタとできたらリゾット、メインは少なめでデザートはなしという希望。

これが正解で、料理は早すぎず遅すぎず、ちょうどいい具合で5品が出た。最初は生のホタテとイカを組み合わせた前菜。オリーヴ油と酸味が効いている。次は白アスパラだったが、太いアスパラが2本、アンチョビソースのソテーで出てきた。触感がたまらない。

そして待望のカラスミのパスタはオマール海老がついていた。その後のリゾットはクリーム味だったが、季節外れでトリュフがなかった代わりに、香りの強いキノコ類(名前は失念)がよかった。そして最後は少なめの牛の炭焼きとサラダ。

4人でワインを4本飲んで完全に酩酊状態の時にシェフから「古賀さんはずいぶん前にいらした時に、1週間予約日を間違えられましたね」と言われて、驚いた。確かに5、6年前に最後に行った時、予約した日の1週間後に行ってしまい「予約がありませんが、大丈夫です」と言われて気まずい思いをしたことがある。

このシェフはいかにも実直そうだが、口下手な感じ。「1週間前に、お待ちしていたのにいらっしゃらなかったですね」と言われて申し訳ないと思った。あえて素直に言うのがここのシェフらしい。

最初に行った時は、メインを取らなかったら「えっ、メインなしですか」と驚かれた。笑いながら「いけませんか」と言うと「いえいえ、お客様のご自由ですから」と真面目な顔で言われて落ち着かなかった。今回も電話した友人がデザートをいらないと言ったら、驚かれたという。

4人のテーブルが2つにカウンターが数席。料理は一つ一つ丁寧で、1人しかいないから、シェフが持ってくる。真剣勝負で作っている感じが伝わってくる、温かい店だった。5年前の客を覚えていたのもこの誠実なシェフらしい感じがした。

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