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2018年7月12日 (木)

50円を拾った話

一応「先生」と呼ばれる職業なので「誰に見られても恥ずかしくない」を心がけている。これは公務員や新聞記者の時以上に気を使う。特に大学付近や池袋駅周辺などは誰が見ているかわからない。毎年200人を超す授業をしていると、とても全員は覚えられないし、入学式や進学相談会で会った父兄もいるかもしれない。

そんなわけで、大学の近くで50円玉を見つけた時には躊躇した。拾ったら警察に届けるのが、今の立場だろう。しかし、たかが50円で面倒くさい。では拾わないかと思ったが、周りを見回すと本当に誰もいない。そこで私は50円の位置を少し動かして、普通には見えにくいように草の陰に隠した。

こうして毎日、ちょっと隠れた50円玉を見ながら大学に行くのが、私の密かな楽しみになった。毎日ちょっと見て、「ある、ある」と思いながら。このまま1年たったからといって私のものになるわけではないけれど。

昔はよくお金を拾った。もともとキョロキョロと周囲を見る方なので、学生の時などよくお金を見つけた。だいたい百円玉や50円玉が多かったが、それが数枚あることも。自動販売機の周囲や駅の切符売り場、学食や生協ではよく見つかった。最近はパスモなどで払うから少ないか。

さすがに千円以上拾ったことはない。逆に財布を落としたことは何度かある。一番最後は20代後半だろうか。銀座の小料理屋である女性と飲んだ時に払おうと思ったが、財布がない。とりあえず女性に払ってもらって、近くを探した。

もちろん酔った頭では、出てくるものも出てこない。近くの交番に届け出たが、こちらが何を言っているのか曖昧で、さすがに警察も迷惑そうだった。

ほぼ同じ頃、銀行のATMで2万円をおろして、カードだけ引き取ってお金を忘れたことがあった。5分後に戻ったが、お金はなかった。その支店に話し、近くの警察に行ったが、戻ってこなかった。働き始めた頃は、すべてが新しくて、失敗が多かったのだろう。

最近は財布を落としたことも、金をなくしたこともない。たぶん生活が規則的になり、飲み会が減ったからだろうが、ちょっと寂しい。

ところで冒頭に書いた50円玉は、しばらく忘れていて、ある日探したがどこにもなかった。ひょっとして、夢だったのか。

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