フランスをさまよう:その(3)
もう少しだけ、フランスの話をしたい。パリでは新しくできた場所を訪ねた。ジャコメッティ研究所Institut Giacomettiは、彼が住んだ14区のアトリエ近くにジャコメッティ財団が6月に作ったばかり。ちょうどカルティエ財団のすぐそばだが、そちらに比べて入口もだんぜん小さく、中も狭い。
ホームページを見たら、ネット予約した者しか入れないと書かれていた。予約して行ってわかったが、たぶん30分おきに10名予約を入れているのだろう。それ以上だと確かに溢れてしまう。
まず1階に彼のアトリエが再現されていて、息を飲む。ペンやノミやナイフの束。デッサンがあちこちに貼ってあり、小さな細い像があちこちにある。それ以外の部屋は、小説家のジャン・ジュネとの交流がテーマの展示だった。ジュネとジャコメティの手紙のやりとり、ジャコメティによるジュネのデッサン、ジャコメティを讃えるジュネの文章などが並んでいる。
展示は1階と2階で全部で500㎡くらいだろうか。とても広いとはいえないし、小品やデッサンが中心だが、いつでもジャコメティの作品が見られる場所ができたのはすばらしいこと。行った時はテレビの撮影と政治家らしき男の訪問でザワザワしていたが、しばらくしたら落ち着くだろう。
かつてアーチストがたくさん住み、『勝手にしやがれ』のラストが撮られたカンパーニュ・プルミエール通りもカルティエ財団も近いので、またいつか行きたい。そういえば、そこに日本人はいなかったが、若い韓国女性が数名いた。
そこからラスパイユ通りを10分と少し7区の方に歩くと、できたばかりの商店街「ボーパッサジュ」Beaupassageがあった。バック通りやグルネル通りにもつながる奥まった中庭に、10店舗ほどが並ぶ。職人(アルティザン)の店がテーマらしい。12時前だったので、軽く何かを食べようと思ったが、半分の店はまだ工事中。
日本にもお店のあるシェフのティエリー・マルクスがパンを中心にした軽食を出していたので、入ってみた。温かい食事は12時からというので、まずキヌアのサラダを食べた。これが作り置きなのに抜群にうまかった。
12時になって「マキブレッド」Makibreadを注文。これは日本の「巻き」寿司のご飯をパン地に代えたもの。パンは柔らかくカリっと焼いたばかりで、中にはサーモンなどが入っている。5、6種類あって、一巻きで8.5ユーロ前後=約千円と高いが、こちらも上品な味でなかなかいける。珈琲は「アラビカ100%」という京都の店のものを飲んだ。
ほかにもアンヌ=ソフィー・ピックの店などのぞきたかったが、まだ工事中だった。チョコレートのピエール・エルメの店は開いていて、日本人家族がいた。ほかにも日本人を見たが、こういう場所だと日本の情報は早いのだろう。
| 固定リンク
「旅行・地域」カテゴリの記事
- 今年の旅行(2025.12.19)
- 鹿児島のこと(2025.10.24)
- 山形に少しだけ:その(3)(2025.10.20)
- 新幹線と飛行機と郵便局(2025.10.18)
- 山形に少しだけ:その(2)(2025.10.16)


コメント