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2018年9月30日 (日)

山形で考える

実は間違えて昨日2本アップしたのに気がついたのが、昼過ぎ。だから昨日午前中に読んだ方には、少しは手は入れているが、ほぼ同じものになる。山形に行ってきた。「全国コミュニティシネマ会議」というのが毎年各地で開催されている。今年は山形で、若者と映画についての分科会のパネリストを頼まれた。

この会議は昔は「全国上映ネットワーク会議」と呼んでいた。この最初の形を作ったのは実は私である、というと自慢話になるけれど、あながち嘘ではない。国際交流基金で地方の国際交流を応援するということになり、国際交流相談室ができた。そこでは、全国の国際交流団体や自治体の国際交流課などの人々に年に一度集まってもらって、共同企画の会議をすることとなった。

1992年に「レンフィルム祭」という旧ソ連の撮影所の映画祭を企画して、全国の自治体や上映団体に参加を呼びかけた。たぶん10団体くらいが集まって、みんなで金を出し合って、映画を持ってきて字幕を付けた。それをきっかけに、毎年集まって映画だけの企画会議をするようになったはず。私はその翌年に転職したから実際にやったのはIさんだが、大学時代の同級生のIさんを連れてきたのも私だった。

それはさておき、今年の会議は、山形市が「ユネスコ創造都市ネットワーク:映画部門」で日本初の加盟となったことを記念して山形で開催された。だから1日目の最初は、山形市長に加えて同じ映画分野で「ユネスコ創造都市」となった英国・ブラッドフォード市と韓国・釜山市の代表が発表をした。

ブラッドフォード市のデヴィッド・ウィルソン氏の発表で興味深かったのは、Golden Years Film Festival「高齢化映画祭」や、Memory Bank「記憶の銀行」といったプロジェクトがあったこと。「高齢化映画祭」は高齢をテーマにした映画祭で、日本でもすぐにできそう。「ゴールデン・イヤーズ映画祭」の方がいいかもしれない。

「記憶の銀行」とは、社会的・文化的に疎外された人々や認知症の人々向けに、昔の映像を見せることという。発表では詳細はわからなかったので、パーティの時に発表したウィルソン氏に聞いてみた。すると過去のニュースやドキュメンタリーや流行歌の映像などを中心にテーマ別に6分間に編集したDVDを多数用意して、好きなものを選んで数名で見て話し合うという。

認知症の人も過去の映像を見ることで、急に脳が活性化するらしい。これはよくわかる。すごいのは、こういう活動で映像を社会の役に立たせようという努力だと思う。映画・映像は単なる趣味を超えて、人間に役に立つことを実証している。「ユネスコ創造都市」という名前にふさわしい試みだと思った。

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