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2019年1月

2019年1月31日 (木)

『あの日のオルガン』は松竹大船の伝統を継ぐ

2月22日公開の平松恵美子監督『あの日のオルガン』を見た。戦前の「疎開保育園」の話であり、題名に「オルガン」があったのが気になった。平松監督は山田洋次監督作品の脚本家として知られるが、最初の長編『ひまわりと子犬』は見ていない。

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2019年1月30日 (水)

母の死:その(2)

母の通夜や葬儀の間に、私の頭の中では2本の映画が巡っていた。小津安二郎監督の『東京物語』(1953)とイタリアのマルコ・トゥリオ・ジョルダーナ監督『輝ける青春』(2004)だが、時代も国も違うこの2本を結びつける人はあまりいないのでは。

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2019年1月29日 (火)

最終日に見た展覧会2本

かつて朝日新聞に田中三蔵さんという美術担当の名物記者がいた。私も直接いろいろ教わったが、彼の得意技の一つに、展覧会の最終日に行くというのがあった。書くつもりがなくても、気になった展覧会には足を運んだ。

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2019年1月28日 (月)

母の死:その(1)

とうとう、母が88歳で亡くなった。もちろん、これまでも身近でたくさんの人が去った。30年近く前の父の死を始めとして、親戚、友人、先輩、恩師、教え子などが、何人も何人もいなくなった。しかし、母の死は違った。今思うと、父親は私にとって、「権威主義」「体制」「因習」といった大きな壁だった。

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2019年1月27日 (日)

『半世界』のリアルさと唐突さ

2月15日公開の阪本順治監督『半世界』を見た。実は昨秋の東京国際映画祭前に見たのだが、どこか微妙だったので、アップするのをためらっていた。

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2019年1月26日 (土)

最近、お茶を飲む

昔からお茶が苦手だった。「ちょっとお茶をしようか」などと言われると困った。そんなあてもない無駄話は耐えられなかった。もちろんこの「お茶をする」は、コーヒーでもジュースでもいい。どちらにしても、ゆったりと喫茶店に座るのは苦手だった。

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2019年1月25日 (金)

原節子の激情

原節子と言えば、「永遠の処女」であり、「アルカイック・スマイル」が定着しているが、彼女が眉毛を立てて怒る場面がある。彼女が3年前に亡くなって、誰かが黒澤明の『わが青春に悔いなし』が実は重要だと書いていた。もちろん普通は『東京物語』や『晩春』などの小津安二郎の作品を挙げる。

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2019年1月24日 (木)

「イケムラレイコ」展に圧倒される

昨秋に水戸芸術館で「内藤礼」展を見てぶっとんだが、それに近いくらいの衝撃を受けたのが、国立新美術館で始まったばかりの「イケムラレイコ 土と星」展。この美術作家は数年前に竹橋の東京国立近代美術館で大きな個展を見て初めて知ったが、その世界観が気になった。

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2019年1月23日 (水)

『夜明け』の確かさ

監督は是枝裕和、西川美和の両監督の弟子で、第一回長編が彼らの会社「分福」が制作と聞いて、『夜明け』は最初は見る気がしなかった。なんとなく彼らを足して2で割ったような二番煎じを見るのかと思ったから。ところがどこかで広瀬奈々子監督のインタビューを読んだら意外におもしろかったので、劇場に出かけた。

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2019年1月22日 (火)

最近の夢の話

久しぶりにリアルな長い夢を見た。はっきりはわからないが、朝方の3時から6時くらいまで見ていた気がする。私は最初の職場(政府系機関の国際交流基金)の会議に、アドバイザーとして出席を求められて参加した。

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2019年1月21日 (月)

『マイル22』の爽快さ

俳優のマイケル・ウォールバーグとピーター・バーグ監督のコンビは、これまでも『ローン・サバイバー』(2012)や『パトリオット・デイ』(2016)で手に汗握るアクションを見せて来た。このコンビの新作『マイル22』はアジアが舞台と聞いて、さっそく劇場に見に行った。

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2019年1月20日 (日)

最近の酒の話

最近、飛行機のパイロットや客室乗務員の飲酒事件があった。パイロットは操縦する前夜にも飲んではいけないというから、大変だと思う。こちらは授業の前の晩もいつも平気で飲んでいるが。ところで、最近は昔ほど深酒をしなくなった。

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2019年1月19日 (土)

『サンセット』は『サンライズ』と呼応する

3月15日公開のネメシュ・ラースロー監督『サンセット』を試写で見た。実は既にベネチアで見ていたが、宣伝の方から電話がかかってきたので、見に行った。去年のベネチアは『ローマ』など強力な作品がひしめいていたのであまり印象に残らなかったが、2度見るといろいろわかっておもしろかった。

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2019年1月18日 (金)

川口恵子さんが亡くなった

川口恵子さんが亡くなった。といっても、彼女のことを知っている人は多くないだろう。大学で非常勤講師をしながら、ネットを中心に映画批評を書いていた。私もそれほど親しかったわけではないが、何年に一度かはさまざまな理由で会った。

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2019年1月17日 (木)

『川島雄三は二度生まれる』を読む

福岡への飛行機の往復で、川崎公平、北村匡平、志村三代子という気鋭の若手研究者の編著『川島雄三は二度生まれる』を読んだ。日本映画史を少しかじれば、川島雄三が謎の存在であることがよくわかる。『幕末太陽伝』のような傑作もあれば、駄作も多い。

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2019年1月16日 (水)

スマホを見ない生活へ

昨年の秋ごろから、スマホ(アイフォン)のバッテリーがおかしくなった。朝から夜までもたない。バッテリーの交換をしようと量販店のアップルセンターに行ったら、「アポはありますか?ないと5、6時間待ちです」

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2019年1月15日 (火)

『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』はおもしろいか

もともと大泉洋はあまり得意ではない。だからこの映画は予告編を見て、かなりウンザリしていた。見に行ったのは、好意的な映画評が出ていたし、おもしろいという友人もいたから。

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2019年1月14日 (月)

母のお見舞い:その(7)

病床の母の見舞いに福岡に帰る日が続く。そこで何年ぶりかに会う姉たちと昼食を共にし、夜飲みに行く。これまであまり仲がいいとは言えなかった姉弟が、妙に打ち解ける。そこで驚くことがある。

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2019年1月13日 (日)

さらば平成の興行界

先日、「東京新聞」の新年の特集で「平成を表す映画」について聞かれて、私は『おくりびと』と答えた。それが送られて来た紙面を見たら、「専門家が選ぶベスト1」になっていて、「話が違う」と思ったが、その記事全体はおもしろかった。

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2019年1月12日 (土)

声のありがたみ

ここに何度か書いたように、めったに言葉も出なくなった九州の母のもとに通うことが増えた。だいたい寝ているが、揺すぶって起こし、こちらから大きな声で話す。すると目を開けて反応する。私に「あんまり酒飲みなさんな」と言った日は特に調子が良かったらしい。

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2019年1月11日 (金)

映画賞やベストテンについて

最近ゴールデングローブ賞が発表されて、ドラマ部門の最優秀作品賞が『ボヘミアン・ラプソディ』でのけぞった。ノミネートされていた『アリー/スター誕生』の方が何倍もいいと思っていたが、こちらは興行も今一つのようだ。これから邦画も各映画賞が発表になる。

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2019年1月10日 (木)

ようやく『伯爵夫人』を読む

2年ほど前に蓮實重彦氏の『伯爵夫人』が三島由紀夫賞を取り、その記者会見が話題になった時、私は6カ月のパリ滞在中だった。WEBRONZAに蓮實発言をめぐる文章までパリから送ったが、件の小説は読んでいなかった。

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2019年1月 9日 (水)

『シュガー・ラッシュ:オンライン』を見る

松竹系シネコンのマイル加算による無料券があったので、ふだん見ないものを見ようと思い、ディズニーの『シュガー・ラッシュ:オンライン』を見た。疲れる大人数のマイク講義の後に、電車のなかでネットで予約して劇場に入ると、子供連れのお母さんだらけ。

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2019年1月 8日 (火)

正月明けの憂鬱

大学の教師は、正月が明けると憂鬱になる。授業は昔なら10日過ぎからだったが、今年は昨日から。年末は24日の休日も授業日だったし。まずは学生が冬の課題を提出する。私の場合は3年生の理論系はゼミ誌に載せるので、1万字前後の文章を約15人分丹念に直す。

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2019年1月 7日 (月)

『台北暮色』の甘美な倦怠感

台湾のホウ・シャオシェン監督が製作し、ホウに近いの資質と同時にエドワード・ヤンからの影響も感じられるという『台北暮色』をようやく見た。レイトショーだったので私には遅すぎたが、昼間の上映が始まったので見に行った。一昨年の東京フィルメックスでも話題になっていた。

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2019年1月 6日 (日)

映画の後に、写真展2つ

久しぶりに恵比寿のガーデンシネマで映画を見た帰りに、東京都写真美術館で1月27日まで開催の展覧会を2つ見た。「日本の新進作家vol.15 小さいながらもたしかなこと」展と「マイケル・ケンナ写真展」で全くタイプの違う展覧会だった。

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2019年1月 5日 (土)

『彼が愛したケーキ職人』の静かさ

また、ちょっといい映画を見た。イスラエル映画の『彼が愛したケーキ職人』で、何とも静かな進行が見ていて心地よい。そして終盤に向けて、少しずつ盛り上がっていった。

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2019年1月 4日 (金)

ひたすら読む毎日

大学に移ってこの3月で10年になる。今思うのは、他人の文章を読むことが圧倒的に増えたということ。他人といっても多くは学生で、まず課題を読む。私は映画史研究や映画批評を主に教えているので、「書く」ことを徹底的に鍛える。とにかく1年生から4年生まで文章を書かせる。

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2019年1月 3日 (木)

年末年始の読書:『ジャポニスム』

去年から今年の春くらいまで、フランスでは「ジャポニスム2018」という一種の「日本年」が開催されている。単純に言うと日本関係のイベントをたくさんやっているわけで、日本でも「フランス年」はあったから2国間の協定なのだろう。ただ、「ジャポニスム」という呼称にちょっと違和感を覚えた。

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2019年1月 2日 (水)

『パッドマン』に何度も泣く

年末にわかりやすい映画を見ようと思って見たのが、『パッドマン 5億人の女性を救った男』。シネコンで予告編がかかっていたので、私はてっきりインドを舞台にしたアメリカのメジャー映画だと勘違いしていた。ところが始まって驚いたのは生粋のインド映画だった。

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2019年1月 1日 (火)

断る年に

今年は「断る」年にしたい。長年、頼まれたり誘われたりしたら、基本的に断らなかった。自分に声をかけてくれたことが嬉しくて飲みに行き、仕事を引き受けた。ところが昨年入院したこともあり、それらがたまりにたまって回らなくなってしまった。

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