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2019年1月 4日 (金)

ひたすら読む毎日

大学に移ってこの3月で10年になる。今思うのは、他人の文章を読むことが圧倒的に増えたということ。他人といっても多くは学生で、まず課題を読む。私は映画史研究や映画批評を主に教えているので、「書く」ことを徹底的に鍛える。とにかく1年生から4年生まで文章を書かせる。

1年生の課題は、一番長い夏休み用が「3千字以上」だが60人分読むと疲れる。なかには1万字や2万字書いてくる学生もいる。こうした課題が1年生だけで年に4回。2年生以降だとおおむね20人弱に減るが、メインの課題はだんだん長くなる。3年生のこの冬休みだと1万字前後。

そして4年生になると、規定が「4万字以上」の卒論。実はこの冬休みは、毎日卒論を読んでいる。冬休み前に草稿を受け取り、こちらは7、8本を読んでコメントを書き、休み明けに渡す。もちろん誤字脱字も含めて、びっしり直しを入れる。ところが、冬休み前に終わらない学生が出てくる。そうすると郵送で年末や正月に自宅宛てに送ってくる。

クリスマス前に受け取った学生は、年末に自宅そばのドトールで直しを渡す。正月前後に受け取った学生は、4日以降に渡す。今日は、ドトールで4人に会う。3人は直しを渡すが、1人はようやく草稿を持ってくるはず。来年からはこうした「奉仕」は止めようと思っている。あくまで授業時間内で終わらせないと。こちらががんばっても、結局、学生が甘えるだけだし。

それにしても、さすがに4年間文章を書かせ続けると、みんなうまくなる。8割以上の学生は、文章レベルでは問題がなくなる。これはちょっと嬉しい。そして中身も、半分くらいはなかなか読ませるものになる。

昨秋から某学会の機関誌の編集長をやっているので、その論文も読んでいる。今は再校の段階だが、9本のハイレベルの論文と、5本の長めの書評を読むのは、正直きつい。博士後期課程や非常勤講師をしている若手がほとんどだが、その優秀さには本当に驚く。私よりも20歳や30歳も若い映画研究者の知識や考察に学ぶことばかり。

これから週末にかけて、まだ読んでいなかった2年生の課題を読む。そして来週月曜からはもう授業。早い。今年は、こうした「読む」毎日から、「書く」毎日へと少しずつ変えていきたい。

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コメント

先生は大変ですね。尊敬します。
僕は、最近ますます飽きっぽく、こらえ性がなくなってきて、ずっと読むって難しいです。長いの書くのも。
前に、バスでずっとおしっこ我慢して、そのあとトイレに行ったとき、おしっこがなかなか終わらないので、飽きちゃって途中でやめちゃったことも。

投稿: jun | 2019年1月 4日 (金) 20時09分

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