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2019年7月14日 (日)

初めてソウルに行く:その(3)

日韓関係は最悪と言われているが、韓国好きの日本人は多い。私より上の世代も私の同世代も、もっと若い人々も韓国好きがいる。今回ソウルに行ってみて、その気持ちが何となくわかる気がした。

まず、近い。羽田から2時間ちょっとなので、福岡に行くのと同じ。そして時差がない。しかしながら行くと、やはり日本とは違う。フランスやイタリアはそもそも違うが、韓国は遠目には日本と同じに見えて、近くに寄ると微妙に違うという感じか。

今回私のホテルは忠武路(チュンムロ)と乙支路3街(ウルチロサムガ)の中間にあった。映画祭会場のソウル・シネマはそこから乙支路を超して歩いたあたり。ソウルの中心だが、高層ビル地区ではなく古く汚い建物が数多く残る。

昼間から個人商店の前に椅子を出して座っている老人がいたり、夜になるとあちこちで屋台が出て酒盛りが始まったり。その田舎臭い感じが自分の小さい頃、1970年代の日本を思わせる。何となく私の父や祖母が出てきそうな気がする。ホン・サンスの映画ではよく飲み屋が出てくるが、このあたりが多いらしい。

しかし明洞(みょんどん)や南大門市場(ナンデムンシジャン)で、雑貨や食べ物を折り重なるように売っているさまは、日本と違う。その「アジア的」な喧騒、猥雑さ、野蛮さは、整理整頓が大好きな日本にはない。

ソウルに住む日本人にとんでもない古い居酒屋に連れて行ってもらった。仁寺洞(インサドン)という民芸品屋などが並ぶ地区から中に入ると、お婆さんが一軒家を1人でやっている居酒屋があった。座ると洗面器のような金盥を持ってくる。そこにはなみなみの白いマッコリに鉄の茶碗がぷかぷか浮いている。

それぞれにも鉄の茶碗が配られて、金盥にうかんだ茶碗を使って注ぐ。食べ物は最初に干したらがあり、それからホッケのようなものを二匹焼いて持ってきた。壁は落書きだらけ。もちろん冷房もなく、トイレもかなり汚く水は汲んで流す。

「伝統酒場」と呼ぶらしいが、こんな飲み屋は東京の中心部にはない。すぐ近くに高層ビルが立ち並ぶのがウソのように時間が止まっている。一方で巨大な国立中央博物館やザハ・ハディッド建築の宇宙的な東大門(トンデムン)デザインセンターなどの壮麗さもまた、日本にはないなと思う。「似ていて違う」というのが何とも楽しい。

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コメント

僕も一度ソウルに行ったこもがあります。空港に車で迎えに来てもらい、知り合いの事務所へ。その後、ロッテホテルの最上階で、シャンパン、フレンチ。車で、インターコンチネンタルホテル。そのまま寝て、次の日は電車で蔚山。蔚山のデパートでランチ。会社訪問して、帰りの電車で弁当を食べホテルへ。ホテルのバーで飲んで、次の日にタクシーで空港。日本と違うと思ったのは、5車線道路をやたら車線変更することくらいでした。

投稿: jun | 2019年7月14日 (日) 17時09分

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