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2019年7月12日 (金)

外国人が増えて

先日のニュースによれば、今年の1月1日の時点で日本人の数は前年より43万人減って1億2744万人で、10年連続の減。一方外国人は17万人増えて267万人で、初めて総人口の2%を超えたという。世界的に見たらずいぶん少ない少ないがだろうが、やはり外国人が増えたのは間違いない。

アメリカ、カナダ、フランスなどはその国で生まれたら国籍を与えるという「出生地主義」だが、日本は「血統主義」で日本で生まれた外国人は外国人のまま。私がよく知っているフランスは外国生まれの外国人だけで既に10%を超えており、親が外国籍でフランスで生まれた人=フランス人の数はその何倍もいるはず。

だから日本の外国人2%は本当に小さな数字だが、それでもふだんコンビニや居酒屋でよく外国人を見るなあと思う。そんなことを考えながらソウルに行く時に本屋で手に取って買ったのが、望月優大著『ふたつの日本 「移民国家」の建前と現実』という本。

さまざまなデータを中心にした本だが、役に立つ部分をメモしておく。2018年6月末の時点での在留外国人の国別は以下の通り。

1位:中国74万人 2位:韓国45万人 3位:ベトナム29万人 4位:フィリピン26万人 5位:ブラジル19万人

中国が1国で3割を占め、この上位5国で4分の3近くになる。歴史的に見ると、「1980年代は在留外国人のほとんどが韓国・朝鮮出身者であっった」「1990年前後の転換期以降は、中国やフィリピン、ブラジルの出身者が一挙に増えていく。対照的に、韓国・朝鮮出身者の数は漸減していく。中国が韓国・朝鮮を抜いて1位に躍り出たのが2007年だった」

さてここには「帰化」して日本国籍を得た外国人や国際結婚の「国際児」は含まれないが、130万人いるという。さらに非正規移民、つまり元留学生や技能実習生などの超過滞在者などが最低7万人。つまりは400万人以上で、総人口の3%を超す。この本の後半には非正規滞在者の悲惨な現状が書かれている。

「この国にはすでに数多くの「移民」がいるということであり、そしてこの国がその「現実を直視せずにここまでやってきたということだった。「移民」という現実の否認は、この社会に生きる人々をまったく異質な二つの経験へと分割し、だが同時に様々な労働とその生産物を通じて両者を分かち難く結び付けてもいる」

「「安定した生」の極致にあるのが、日本国籍を持った高収入の正規社員の生だ。そして不安定な生の極致にあるのが、在留資格すら持たない非正規滞在者の生である」。ここまで読んだ時に、日本人でもかなり非正規滞在者に近い人々が増えていることに気がつく。非正規雇用を続ける低賃金労働者だ。これが本の題名でもある「ふたつの日本」ということだろう。

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