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2019年10月18日 (金)

芸術文化振興基金の改正に驚く

今朝、「朝日」朝刊の第二社会面を見て、驚いた。芸術文化振興基金の要綱が9月27日付けで改正されていたという。記事には「文化芸術活動への助成について「公共性の観点から不適当と認められる場合」に内定や交付決定を取り消すことができるよう交付要綱を改正していたことがわかった」とある。

9月27日と言えば、文化庁が「あいちトリエンナーレ」に内定していた7800万円の補助金の全額不交付を突然発表した翌日だ。私は10月3日のブログに「私が危惧するのは、文化庁や芸術文化振興基金の補助金の募集要項に萩生田大臣が「公共の利益に沿う」「公序良俗に反しない」といった一文を押し込むのではないかということだ」と書いた。

ところが文化庁は、既に「あいち」の全額不交付とほぼ同時に要綱を改正していたことになる。足された文面を「芸術文化振興基金交付要綱」を見ると、以下の通り。

(交付の決定及び通知並びに不正等による交付内定の取消し)
第8条 (省略)
2 (省略)
3 理事長は、次の各号に該当すると認めたときは、第4条の規定による助成金の交付内定の全部又は一部を取り消すことができるものとする。
(1) (2) (3)(省略) 
(4) その他公益性の観点から助成金の交付内定が不適当と認められる場合又はこの要綱若しくはこの要綱に基づく定めに違反したと認められる場合

足されたのはこの(4)で、理事長(常に文科省出身の官僚)は、「その他公共性の観点から助成金の交付内定が不適当と思われる場合」は、後からでも内定を取り消すことができることになる。

さらに「朝日」の記事によれば、この改正は「あいちトリエンナーレ」とは関係がなく、映画『宮本から君へ』で麻薬取締法違反で執行猶予付き有罪判決を受けたピエール瀧が出演していたことを受けて要綱を変更し、不交付としたというから腰を抜かしそうになった。ピエール瀧が出た映画を公開中止にしたり、過去の作品まで放映、配信中止にすることにはあれだけ非難が出ていたのに。

芸術文化振興基金と文化庁は一体で、映画製作助成金はこの基金の枠で審査するが、実際には文化庁からの補助金である。こんなことをしたら、問題を起こした俳優が出たら、再編集が必要になる。なんという暴挙だろう。

今後、文科省関連の補助金、助成金はすべて「公共性の観点から不適当」なものを排除する方針なのではないか。大変な時代になった。

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