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2019年10月 9日 (水)

とうとう「あいち」に行く:その(1)

やっと「あいちトリエンナーレ」に行ってきた。「表現の不自由展・その後」展を3日で展示中止にしたのはおかしいとか、文化庁が補助金を7800万円からゼロにしたのはありえないとか散々書いてきたのに、実は自分は行っていないのはさすがにまずいと思った。

「あいちトリエンナーレ」は実は初めて。横浜トリエンナーレはいつも見ているし、ベネチア・ビエンナーレも映画祭の時に毎回見ているのに。2年前のカッセル・ドクメンタさえ行った。「あいち」は、第1回は建畠哲氏が芸術監督だったのでだいたい想像できたし、その後の五十嵐太郎氏や港千尋氏はあまり見たいと思わなかった。津田大介氏も同じ。

1週間ほど前に「表現の不自由展・その後」展が6~8日に再開するというニュースを知って、行くなら授業が夕方しかない8日(火)しかないと考えて新幹線のチケットを予約した。てっきり6日(日)から再開だと思っていたが、HPを見る限り再開する気配はない。これはやはり無理だったかと思っていたら、7日夜に「同展の再開は8日午後」というニュースが流れた。

HPを見ると、8日10時に「不自由展」の入場方法について発表すると言う。もともと私は、メイン会場の愛知芸術文化センターよりも30分早い9時30分に開館する名古屋市美術館から見るつもりだった。

9時10分ごろに名古屋駅に着いて、タクシーで名古屋市美術館へ。もし10時にネットなどの予約が始まるならば、すぐに対応するつもりだった。たぶん約20年ぶりの名古屋市美術館に開館と同時に入った。最初にあった藤井光の映像インスタレーションの前のキャプションの下に、赤で大きく「展示 再開 NOW OPEN AGAIN」と書かれていた。

その次のモニカ・メイヤーの展示を見ていたら、「中日新聞の者ですが、後ろから写真を撮ってもいいですか?顔は写りませんから」と言う声。ここも「展示 再開」の作品。さすがに顔が出るとまずいので、「顔が写らなければいいです」と答えた。ついでに「不自由展の抽選はどうなりますか?」と聞くと、「愛知芸術文化センターで11時以降に抽選券が配られるのではないか」とのこと。

地下は普通の常設展をやっており(すばらしいメキシコ美術のコレクション!)、1階と2階の企画展示室はさほど広くない。よかったのはその日の開館時から、これまで展示を中止したり展示内容を変更していた10数名の作家全員の作品が一斉に「展示 再開」で元の形で展示をしていたこと。主催者が時間をかけて作家たちをきちんと説得したに違いない。スタッフにも観客にもそれを喜ぶ雰囲気があった。

その後愛知芸術文化センターへ移動したが、一言で言うと、展示を中止していた作家の作品に見ごたえがあるものが多かった。今の現代美術は、政治的にコミットメントする作家の方がおもしろいのだろう。というわけで、昨日行ったのは大当たり。

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