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2019年12月25日 (水)

佐藤優さんが池田大作の連載を始めた

「朝日」の広告で「アエラ」で佐藤優氏が「池田大作研究」を始めたのを見て驚いた。毎週4ページで35回程度、8月末まで続けるという。慌てて駅で「アエラ」を買った。私にとって佐藤優氏は、その文章をほぼ支持する数少ないインテリだから。

彼が公明党及び創価学会に好意的なのは、これまで書いたものからも明らか。公明党に関しては、現代の日本の政治で唯一安倍政権に現実的に歯止めをかけられる存在だからというのはよくわかる。また創価学会は世界宗教化しているので、例えば日韓関係を改善するのに創価学会が役割を果たすことができると主張するのも一応理解できる。

しかし創価学会そのものは私にはよくわからない。特に海外にネットワークを広めるSGI(創価学会インターナショナル)は、正直に言うと気持ちが悪い。池田大作が海外の大学に寄付をして、勲章や名誉博士号をもらう写真をみるたびに、なんだかなあと思っていた。日本の信者から集めた金を海外にばら撒いて勲章をもらっただけのような気がした。

SGIはHPを見ると今や192ヵ国・地域の220万人。うちアジア・オーストラリアが142万人となると、確かにアジアでこれほどのネットワークを持つ日本の組織はほかにない。それを推進したのが池田大作なのが間違いない。

佐藤氏は「この連載で独自の方法を取ることにした。これは筆者の過去と深く関係している。神学とインテリジェンス分析である」と書く。彼は同志社大の神学部で修士まで学んでいるのがはよく知られているが、キリスト教の場合と同じく「創価学会の場合も池田の視座から戸田、牧口の著作を解釈することが死活的に重要になる」という。

インテリジェンス分析では「オシント」(OSINT=Open Source Inteligence)を使う。そしてこう書く。「筆者が得意としたのは「ヒューミント(HUMINT=Human Intelligence)、すなわち人間関係を用いて秘密情報を得ることだった」「オシントに従事する人が秘密情報を扱った経験がないと、情報とノイズ(雑音)の仕分けがうまくできない」

そこで全150巻の池田の全集と『新・人間革命』全30巻の「これら池田の著作を基本に創価学会の公式ウェブサイトや創価学会機関誌の「聖教新聞」などの公式文書を基本ソースとして筆者は分析を進めることになる」

150巻の全集と聞いただけで気が遠くなる。今回は創価学会の「会憲前文」が長く引用されているが、それを読みだけで頭痛がする。とりあえず今回の結論は「ここで重要なのは池田の主導で創価学会の世界宗教化が始まったという指摘だ。日蓮仏法の思想を普遍的なヒューマニズムの哲学に転換するというアプローチを池田は取り、今日に至っているのである」。「普遍的なヒューマニズムの哲学」か、ううむ。

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