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2020年1月

2020年1月31日 (金)

「白髪一雄」展に考える

3月22日まで東京オペラシティアートギャラリーで開催の「白髪一雄」展を見た。白髪氏は戦後の日本美術で海外で最も知られた「具体美術協会」の主要メンバー。2008年に亡くなっていたが、大きな個展は東京では初めてという。

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2020年1月30日 (木)

『レ・ミゼラブル』の衝撃

2月28日公開のフランス映画『レ・ミゼラブル』を試写で見た。この題名だと、数年前のヒュー・ジャックマン主演のビクトル・ユゴー原作のミュージカル映画がフランスでも作られたのかと思うが、全く関係がない。

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2020年1月29日 (水)

楽天とヤフーに筒抜け

いつの間にか、世間では「何とかペイ」が当たり前になってしまった。確か1年ほど前に、「ペイペイ」で払うと20%引きを総額100億円までやるというキャンペーンがあり、何事かと思った記憶がある。ところがそれから半年もしたら、何と「古臭い」私までペイペイを使い始めた。

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2020年1月28日 (火)

『ロングデイズ・ジャーニー』の奈落に落ちる

中国にビー・ガンという20代のすごい監督がいるという話は聞いていたが、2月28日公開の『ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへ』を初めて見た。確かに、タルコフスキーからタル・ベーラ、ウォン・カーウァイ、ツァイ・ミンリャンといった天才たちを思わせる作風だった。

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2020年1月27日 (月)

大学生はフランス映画を見るのか

前に書いた通り、今期から某大学で非常勤講師として「フランス映画史」を教えている。100人前後の受講生がいて、学期末に試験をすることになった。私はそのうちの1問を「この1年間に映画館で見たフランス映画の新作1本を選び、感想を書け」という設問にし、それを事前に学生に伝えていた。

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2020年1月26日 (日)

『風の電話』の勝利

始まったばかりの諏訪敦彦監督の『風の電話』を劇場で見た。ある映画関係の審査で諏訪監督と一緒になり、話題になったので見なければと思った。彼の映画はかなり特殊な設定に俳優たちを置いて、即興で自由に動かす。『ユキとニナ』(2009)にしても『ライオンは今夜死ぬ』(17)にしても。

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2020年1月25日 (土)

『ある島の可能性』の描く未来

また、ミシェル・ウェルベックの小説を読んでしまった。『ある島の可能性』はこれまで呼んだ彼の小説に比べると前半はかなり退屈だったが、後半がぜんおもしろくなった。

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2020年1月24日 (金)

『ジョジョ・ラビット』がわからない

ニュージーランド出身のタイカ・ワイティティ監督『ジョジョ・ラビット』を見た。実は昨年末に試写で見ていたが、あまりピンと来なかったので、公開後に書くことにした。

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2020年1月23日 (木)

江戸川橋のポトラッチ現象

学生の頃、「ポトラッチ」という言葉を聞いたことがある。文化人類学で、ネイティブアメリカン(=インディアン)が宴会で大勢の人々をもてなして散財することを言うと聞いた。その友人は、金がないくせに大盤振る舞いをすることを「ポトラッチ」と呼んでいた。

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2020年1月22日 (水)

『私の知らないわたしの素顔』は最高のビノシュ映画

今年から某大学の非常勤で「フランス映画史」を教え始めたこともあり、フランス映画はできるだけ見ることにしている。サフィ・ネブー監督の『私の知らないわたしの素顔』は、映画会社に勤める女性の友人がおもしろいと言ったので劇場に行った。

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2020年1月21日 (火)

「ミイラ」そのものを見つめたら

「ミイラ展」と名乗る展覧会は多い。普通は大英博物館やカイロ博物館、イタリアのトリノ博物館などが持っているエジプトのミイラ関係の所蔵品が出品される。つまり埋葬されたマスクや棺桶や装飾品が中心となる。ところが2月24日まで国立科学博物館で開催中のミイラ展には、ミイラそのものがずらりと並んでいた。

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2020年1月20日 (月)

『リチャード・ジュエル』の透明な感動

最近のイーストウッドの映画は、澄み切っている。『ハドソン川の奇蹟』にしても、『15時17分、パリ行き』にしても。あえて敵と味方を単純に分けて、するすると真相を見せてゆく。今回の『リチャード・ジョエル』もこの2本と同じく実際の事件を基にしたものだが、さらに透明感があった。

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2020年1月19日 (日)

たまに高級スーツに身を包むと

先日、法事のために久しぶりに高級スーツを着た。会社員時代に買ったイタリア製の濃紺の上下で、10万円を超えていたはず。柔らかなウールの肌合いに、いかにも「上流」な感じが出ている。それを着てみたら、妙なことに思い当たった。

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2020年1月18日 (土)

『ラスト・レター』には泣かなかった

岩井俊二監督の『ラストレター』を公開初日に見た。たまたまポイントが貯まって無料だったからだが、予告編を見た時にちょっと気になった。ちょうど『スターウォーズ』の最新作や『お帰り 寅さん』のような回顧ムードが漂っていたから。

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2020年1月17日 (金)

吉野石膏の印象派コレクション

「吉野石膏」は建材メーカーだが、その名前を西洋美術の展覧会で時おり見ることがあって、気になっていた。「吉野石膏コレクション」とか「山形美術館(寄託:吉野石膏)」などの表記で、かなり質の高い近代フランス絵画が出品されていた。今回、そのコレクションが初めて三菱一号館美術館でまとめて公開されている。

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2020年1月16日 (木)

恋人に唇を噛まれる河津清三郎

先日、今村昌平の『にっぽん昆虫記』(1963)を学生と授業で見ていたら、河津清三郎が吉村実子演じる若い恋人に唇を噛まれるシーンにハッとした。これは明らかにどこかで見たことがある。溝口健二の『祇園囃子』(53)で同じ河津が若尾文子に唇を噛まれていた。

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2020年1月15日 (水)

荷風の『日和下駄』を再読

前に読んだはずだが、法事で帰郷する時に永井荷風の『日和下駄』を持って行った。自宅の本棚で文庫本を探してこれを手に取ったら、「序」でやられた。「木造の今戸橋くも変じて鉄の釣橋となり、江戸川の岸はせめんとにかためられて再び露草の花を見ず」

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2020年1月14日 (火)

『マザーレス・ブルックリン』のフィルムノワール度

エドワード・ノートン監督主演の『マザーレス・ブルックリン』を劇場で見た。個性派俳優が自ら監督した「1950年代を舞台にしたフィルムノワール」とあらば、見ないわけにはいかない。

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2020年1月13日 (月)

医者を変えたら

また風邪を引いた。前に書いたように中学生以降40代までは全く風邪を引かなかったが、今は夏と冬の年に2回くらいやられる。いつもはちょうど学期末の頃なので風邪の症状が出始めて2、3日たってから行くが、今回はまだ授業があるので、軽く症状が出た翌日に行った。

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2020年1月12日 (日)

『フォード vs フェラーリ』を楽しむ

ジェームズ・マンゴールド監督の『フォード vs フェラーリ』を劇場で見た。もともとカーレースの映画は好きだし、アメリカのゴールデングローブ賞で複数にノミネートされていたので、気になっていた。

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2020年1月11日 (土)

「目線」と「立ち位置」から

今の大学生に課題でレポートを書かせると、ほとんどが使う言葉が「目線」と「立ち位置」。私は古臭いので、このような最近出てきた言葉を好まない。「これはテレビ界から来た言葉」だとして、どちらも「視線」「見方」「立場」「視点」などに直す。

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2020年1月10日 (金)

『お帰り 寅さん』に泣く

山田洋次監督の『男はつらいよ お帰り 寅さん』を劇場で見た。シリーズ第一作から50年、さらにシリーズの50本目という。1969年に始まったこのシリーズはまさに私の同時代のはずだが、当時は1本も見ていない。あの渥美清演じる寅さんの感じが、小学生の頃から何となく嫌だった。

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2020年1月 9日 (木)

ゴーン氏について再び

昨日ゴーン氏の記者会見があったが、その前にここ数日でいろいろなことがわかった。彼はアメリカの特殊部隊経験者2名が「荷物」として運んだこと、関空のプライベートジェットは荷物検査をしなかったこと、事前に十名以上のプロが日本各地のプライベートジェットの税関を調べ尽くして関空を選んだこと等々。

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2020年1月 8日 (水)

小さい頃嫌いだった食べ物

年を取ると出る話題に「昔、あれが嫌いだった」というのがある。食べ物の話で、小さい頃には誰でも本能的に苦手な食品があるのではないか。私が一番食べたくなかったのは、こんにゃく。あの味のない食べ物は、ほとんどプラスチックに思えた。

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2020年1月 7日 (火)

結局、『スター・ウォーズ』を見る

もう見ないと決めていたが、友人が今度はいいというので『スターウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』を劇場で見た。1978年の第一作公開時は見ておらず、ずいぶん後でテレビで見た程度。大学に移る時に一応第一作と第二作をDVDで見たが。その後は最近の『フォースの覚醒』や『最後のジェダイ』は劇場で見た。

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2020年1月 6日 (月)

久しぶりに現美へ:続き

久々の現美で見た展覧会の中身についても、少しは書いておきたい。「ダムタイプ|アクション+リフレクション」展だが、この評価は難しい。もともとはパフォーマンスを中心とした集団だったので、美術館での展示はどうしても「記録」に見えてしまう。

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2020年1月 5日 (日)

『37セカンズ』の力業

2月7日公開の『37セカンズ』を試写で見た。去年のベルリン国際映画祭で複数の賞を取ってその後も海外の映画祭への出品が続いた話題作だ。監督はHIKARIというアメリカで映画を学んだ女性で、初長編監督という。

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2020年1月 4日 (土)

年末年始に家に籠るわけ

前にフランス人の友人から、正月に見る日本人は顔が違う、と言われたことがある。「日頃のとげとげしさがなくなる」「みんな幸せそうに見える」等々。しかし日本人の私にはむしろ、その無防備な感じが醜く見える。

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2020年1月 3日 (金)

やはりゴーン氏はおもしろい

ゴーン氏がまたやってくれた。この人は映画的というか、いつも絵になるアクションを起こす。2018年11月に羽田でプライベートジェットから降りて来たところを逮捕されたのも、映画みたいだった。

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2020年1月 2日 (木)

『つつんで、ひらいて』を年末に見る

年末から大学教師の本格的な雑用が始まる。3月初旬まで、期末試験の作成と採点、課題の採点と成績評価、卒論・卒制の採点と審査、2度にわたる入試の立ち合いと採点など、有無を言わせない「作業」が目白押しとなる。

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2020年1月 1日 (水)

ゼロ地点から

去年の今頃は母の病状がかなり悪かったことを思い出す。結局、母は1月末に亡くなった。今も自分の文章がたまにどこかに載ると、母に送ろうと考えて、もういないのだと気づく。それから、去年は「師」と仰ぐ人が何人も去ってしまった。

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