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2020年1月 9日 (木)

ゴーン氏について再び

昨日ゴーン氏の記者会見があったが、その前にここ数日でいろいろなことがわかった。彼はアメリカの特殊部隊経験者2名が「荷物」として運んだこと、関空のプライベートジェットは荷物検査をしなかったこと、事前に十名以上のプロが日本各地のプライベートジェットの税関を調べ尽くして関空を選んだこと等々。

その結果浮かび上がるのは、日本は国際犯罪には慣れていないお人好しだったということ。15億円も保釈金を預かれば大丈夫だと楽観視していたら、相手は数億円を使って世界一の特殊部隊を組織して十分に調査のうえで、実行した。

そのうえ、釈放する時に手や足にGPS付きの装置を付けていなかった。これは弁護士側が提案したにも関わらず、裁判所は義務付けなかったというから、本当に親切過ぎとしかいいようがない。

さらに年末の30日にゴーン氏からレバノンにいるという声明が出たにも関わらず、日本政府は沈黙を続けた。ようやく森法務大臣が「違法行為だ」と当たり前のことを言ったのは、1週間たった5日だった。たぶん住宅の監視ビデオや新幹線入口のビデオなどを何十人もかけて調べていたのだろうが、何とも間抜けな話。そして「これからはプライベートジェットについて手荷物もすべてチェックする」と今頃言っても、本当に冴えない。

ゴーン氏の記者会見の内容に対して、森大臣や日産幹部が「何ら新しいことはなく、彼が重大な犯罪を犯したことは間違いない」という趣旨のことを言ったが、まさに「負け犬の遠吠え」。彼は自分の裁判が5年はかかること、日本の裁判は99.4%が有罪になると世界のメディアに堂々と言った。

それまで彼は妻とも会うことができない。外国にも行けない。これはまるでテロリストに対する扱いではないか。多くの外国人が、「ああ、日本は中国のように人権が守られない国だ」というイメージを抱いただろう。そもそもがこれは企業内の犯罪だから、彼の行為が犯罪かどうかは立場によって異なり、あくまでグレーゾーン。

日本のメディアで会見に参加できたのは、朝日新聞とワールドビジネスサテライト(テレ東)と週刊ポスト+NEWSポストセブンの合同の3社らしい。もちろん世界からBBC、CBS、NBCなどを選んで全体で60社だから、日本のメディア10社は無理。なんでこの3社とは思うが、映像はテレ東ほかで流れたから、今朝の新聞は問題ない。要はBBCなどから世界に流れたことで、日本の後進性がまた広まった。

ある時、森美術館の南條館長が「あいちトリエンナーレの事件で、日本は海外から表現の自由がない国と思われたのが一番大きい」と私に言った。その何百倍もの規模で、今回の事件の国際的インパクトは大きい。

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