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2020年1月 3日 (金)

やはりゴーン氏はおもしろい

ゴーン氏がまたやってくれた。この人は映画的というか、いつも絵になるアクションを起こす。2018年11月に羽田でプライベートジェットから降りて来たところを逮捕されたのも、映画みたいだった。

それから獄中で複数の容疑が出て何度か再逮捕され、起訴。3月に保釈金10億円を払って出てきた時は、何と作業員の格好をしてマスクをしていた。ところがあの太い眉毛の濃い顔は、彼以外の誰でもなかった。これには大笑い。そうしたら4月に別の容疑でさらに逮捕、起訴。20日後に今度はさらに5億円の保釈金で出てきた。

弁護士が考えた保釈の条件がすごい。届け出た住居に住み、玄関に監視カメラ。3日以上の旅行は裁判所の許可が必要でパスポートは弁護士が預かる。携帯電話の通話記録を裁判所に出し、パソコンは弁護士事務所でのみ使う。そのログ記録も提出。

公判は今年の春から始まる予定だったが、その矢先にレバノンに高跳びしたというのだから。百戦錬磨の弁護士も「寝耳に水」。レバノンのメディアではクリスマスで楽団を呼び、その楽器ケースに入って出たと報じられたというが、映画みたいな話。確かにコントラバスのケースならば入るかもしれない。

ただ彼は自宅を出ることは禁じられていないから、それは重要ではない。問題はどうやって関西国際空港から出られたかということ。私の推測は、レバノン政府かフランス政府が別人の偽造外交パスポートを出し、それで突破したのではないかというもの。税関は外交パスポートには本当に何も言わないことは、私も目の前で見たことがある。それでもあの顔はバレる気もするが。

1999年に苦境にあった日産がルノーの出資を受けて社長を迎えると聞いた時、現れたゴーン氏の顔に笑った。ローワン・アトキンソン演じるミスター・ビーンそのままだったから。こんな人があの公家集団のような社風の日産に立ち向かうのが、コメディに思えた。ところが見事に日産を立て直してしまったのも、どこか漫画的に見えた。

だから一昨年11月のプライベートジェット機で降りた瞬間の逮捕も、仮釈放時の作業員姿も、今回の国外逃亡もどこか一貫している気がしてならない。ブラジルで生まれ、レバノンで育ち、フランスのエリート教育を受けた努力家の悲喜劇といったらいいのだろうか。

ゴーンGhosnという名前はレバノンでは珍しくないようだが、『風と共に去りぬ』Gone with the Windみたいで名前までおかしい。ゴーン・イズ・ゴーンとか。このニュースはまだまだ楽しみだ。

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