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2020年3月16日 (月)

いつ美術館・博物館は開けるのか

コロナ感染に関し、3月9日の「専門家会議」は「爆発的な感染拡大には進んでおらず、一定程度、持ちこたえているのではないか」「少なくとも約2週間後でなければその効果を推定することが困難であり、その後、複数の科学的指標を用いて効果を判断し、3月19日頃を目処に公表する」とした。それを受けて首相や厚労省が同様の発言をした。

国立、都立の美術館・博物館は15日または16日までの休館を宣言していたが、東京国立博物館など「国立博物館」は12日に「政府の要請により」、無期休館を宣言してしまった。翌日に東京国立近代美術館など「国立美術館」も同様の発表をした。東京都美術館などの「都立」は「東京都の方針により、新型コロナウイルス感染拡大を防止する観点から、3月末までの主催事業を中止する」とした。

これで3月29日までだったはずの都美館の「ハマスホイ展」は東京では見られなくなった。1カ月も前に突然休館を宣言して、それがそのまま延長とは。私は偶然に早く見ていたからよかったが、この貴重な展覧会を見るには4月7日から開催の山口県立美術館まで行くしかない。もちろん山口県美が再開すればだが。

首都圏の美術ファンは怒っているのではないか。イタリアやフランスのように食料品店とスーパー以外はすべて閉鎖なら仕方がないが、居酒屋もスポーツジムもカラオケも開けているのに。元展覧会屋(ランカイ屋)の私は、全費用を負担した主催の読売新聞社事業部はかわいそうだなとも思う。まして「読売」は国立西洋美術館で3月3日から開催予定だった「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」も無期延期となったのだから。

私の持論はあらゆる「外出」のなかで美術館は1番安全(2番は映画館)というもの。そんなことを朝日新聞デジタル「論座」に書いたら、コメントで「マスコミ主催の大展覧会は人の頭しか見えないほど混み合うから十分に感染リスクは高いと思うけどな」「鑑賞中は感染は起きてないと思う、が、混雑する出入口付近では気を付けないといけない」とあった。

確かに西美の「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」は混雑の可能性が高い。そこで私の提案は常設展はすぐにでも開館し、マスコミの企画展は日時指定券をネットで販売したらというものだ。常設展は混まないし、東博などは少ないとはいえ外国人はそれを目当てに来る。学校が休みの生徒の教育にもいい。

日時指定券を毎時ごとに100枚ずつ販売して当日販売はナシにすれば、入口の長い列はゼロになる。私の経験だと100人だと中に入っても相当の距離が保てるはず。これでは1日で1000人にもならないから、マスコミ事業部的には厳しいが開けないよりマシ。もともと「マスコミの企画展」は詰め込み過ぎだから、これを機会に考え直したらいい。

3月末まで時間があるから十分に準備できるはずだが、国も都もこうした「工夫」は受け付けないだろうな。19日の「専門家会議」もまた曖昧な発表になるのでは。ひょっとすると、5月頃にオリンピック中心が発表されるまですべて休館かもしれない。

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コメント

3月2日付の専門家会議の見解(の6)においても,
美術鑑賞は,散歩やジョギングや買い物とならんで感染のリスクの低い行動に挙げられています.
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/newpage_00011.html
 また,3月9日付の専門家会議の見解の6には,避けるべき場は,
密閉されて換気が悪く,人が密集し, かつ,手が届く範囲で発声や会話がおこなわれる場である,とあります.この3つが同時に行われる状況を避けよ,と書かれています.
(このことは3月14日の首相の記者会見でも明確に述べられてました.)
 日時指定制のアーティゾンが再開するようですが,他の美術館も工夫して開館してほしいものです.

投稿: yazaki | 2020年3月16日 (月) 16時49分

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