アーティゾン美術館を再訪
国立映画アーカイブに行った帰りに、アーティゾン美術館に行った。やはり都心にある美術館は便利。そのうえ、前日までの予約が必要な国立映画アーカイブと違って空きがあれば当日でも予約できるため、映画を見る直前にふと近いと気がついて予約した。
ここはかつてのブリジストン美術館を全面改装して今年の1月にオープンしたが、最初から日時指定制だった。スマホにチケットが来るので、入場も簡単。そのうえ、普通の美術館の2倍はある2000平米で、常設展を含む展覧会が3本見られて1200円は安い。
まず見たのが6階の「鴻池朋子 ちゅうがえり」。そもそもアーティゾンに行こうと思ったのは、読売新聞のO記者がこの展覧会の会場にある滑り台を動画でフェイスブックに紹介していたから。
鴻池朋子という名前は、オペラシティ・アートギャラリーなどで個展をやったが、見ていなかった。去年の瀬戸内芸術祭のハンセン病療養所での展示が印象に残っていたし、最近国立新美術館の「古典×現代2020」の刀剣と並ぶインスピレーションは見ごたえがあった。
さて問題の滑り台は会場の真ん中にあって、180度に広がる襖絵に向けて3mくらい上から滑ることができる。これは楽しいがあえてちゃちな作りで、上には動物の毛皮がかかっていて気持ちが悪い。毛皮と言えば、右奥には上からいくつもの毛皮がぶらさがった道があって、下を通るのはかなり怖い。
かと思うとおもちゃの影絵を使ったようなナイーブな展示があったり、この美術館所蔵のギュスタヴ・クールベやカミーユ・コローが並んでいるのも、とんでもない皮肉にも見えてくる。
全体に世界の動物性というか野生をあえてクールに見せているようで、あえて美的には仕上げていない分、その構想力の大きさは果てしない。家に帰って、もう一度見に行こうかと思ったくらい。
その下の第58回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館展示帰国展「Cosmo-Eggs/宇宙の卵」は、ちょっと期待外れか。そもそも昨年ベネチアで見ていたが、私には響かなかった。何倍も広い会場で見たら違うかなと思ったが、ベネチアの会場の再現とそれに至る経過をパネルなどで見せていた。
私はむしろ入口にあったこれまでの日本館の出品作家リストが興味深く、しばらく眺めていた。常設展はすばらしかったが、今日はここまで。
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