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2020年7月17日 (金)

家を間違える

昔、昭和の時代に、会社員が帰る家を間違えるというギャグがあった。同じような建売住宅がずらりと並んでいて間違えたり、団地で隣の家に行ったり。「サザエさん」とかドリフターズでもあったような気がする。

昭和の頃は巨大な団地や隣とそっくりの戸建てが珍しかったのでそういうことも起きたかもしれない。少なくともギャグになった。今ではそれは当たり前になったので、家を間違える人はいない。私もこれまで一度も間違えてよその家に入ったことはなかった。

ところが先日、自分が3回もやらかしてしまった。私はマンションの5階に住んでいる。2月末にコロナ禍で外出を減らしてからは、毎朝1階入口に新聞を取りに行くのに、階段を使うことにした。

ある時、新聞を読みながらマンションの戸を開けたら、全く違う風景があった。床の色も含めて全体にゴージャスだった。すぐに閉めてみると、3階だった。慌てて逃げて5階に駆け上がった。

それから1週間ほどたって、今度は間違って4階の家の玄関の戸を開けてしまった。すると「ひろし?」とか声が聞こえたので、慌てて閉めて逃げた。こちらも金持ちのように見えた。さらに2週間ほどたって、もう一度4階の戸を開けた。この時も新聞を読んでいた。

3階も4階も真下の部屋なので同じタイプの間取りのはずだが、開けた瞬間に「違う」とわかる。そこで弁解もせずにそっと逃げたが、相手はいきなり玄関で音がして気持ち悪がっているかもしれない。かといって玄関から知らない声で「もしもし、間違えて開けました」と言われても困るだろうけど。

考えてみたら、同じマンションに23年住んでいる。けれど同じ棟で同じエレベーターを使っていても、顔と部屋が一致する人は半分もいない。マンション内で名前もすぐに出てくるのは7、8人か。一時期はある社交家が中心になって夕食会をしたり、管理組合の理事で飲みに行ったりしたこともあったが。

いずれにせよ、朝、新聞を持って階段を登る時は読まないこと、入る前に部屋番号を見ることを自分に義務づけた。その分、両手を振って階段を登ることにした。その方が健康に良いはず。これはこれで人に会ったらびっくりされるかもしれないが。

もうすぐ還暦なので、これからもいろいろな「間違い」「勘違い」「早とちり」が出てきそうだ。

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