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2020年10月30日 (金)

文科省は各自検温

先日、国立映画アーカイブに行った時に建物の入口で警備員に検温をされたが、除菌スプレーは置いてあって「除菌をお願いします」と指さされた。私は自宅から何も触れていないので、むしろみんなが触ったスプレーに手を付ける方が危ないと思ったが、先方が命令調だったので従った。

スプレーなりジェルなりを各自につけさせるのは珍しいのではないかと思っていたら、先日文科省に会議で行ったら、入口で「各自で除菌して検温してください」と言われた。スプレーの使い方はわかるが、例のピストル型の検温器は使ったことがない。どちらが前か後かわからずに何度か試していたら、「もっと額に近づけてください」と言われた。

デパートなどでスプレーやジェルは自分でやることはあるが、それはあくまで入口に置いてあって「必要ならお使いください」という感じ。自分でやれと命令するのはやはり国立映画アーカイブも国の機関だからだろうか。「従わない者は来なくよい」という感じがする。文科省のような官庁は、検温も各自でさせる。どこかに入るのに自分で検温させられるのは初めてだった。これはまさに「入れてやる」だろう。

そもそもスプレーやジェルに効果はあるのだろうか。見ているとデパートに入るのに3割くらいの人がつけている。見ていると「タダだからしないと損」という感じもするが、みんなが触るスプレーに触れる方がよほど危ないと思うのは私だけだろうか。ましてやあちこちを触る必要のある検温器を各自が使うのはいいはずがない。

あまりよそのことばかり言ってもよくないので、自分の大学を考えてみた。教員は専任はフリーパスで非常勤や訪問者は警備員が検温をしてくれる。スプレーはデパートと同じく置いてあるだけ。学生は別の入口から警備員に検温をしてもらって入る。それからその日に行く学内の場所を日時と共に書く地図付きの紙を渡されて、出る時に書いて返す。

各教室にはスプレーやウエットティッシュが置いてあって、授業の後は各自が使った机や椅子を拭くように指導されている。しかしこちらが強制しない限りは普通はしない。これまた効果はあるのかわからない。むしろ何人もの学生がきゃっきゃと騒ぎながら机や椅子を拭く方がよほど危ない気もする。

基本は手などの接触だけではうつらないはず。手を口や鼻に当てるから危ない。もっと危ないのは至近距離で大声で話すこと。今は十分に席を離しているので授業中はまずうつらないが、その前後が危ない。大学生が何人も集まって昼ご飯を食べているのを見ると、不安になる。

前にここで書いた通り、フランスでは大都市の夜間外出禁止令が出たと思ったら、今夜から全土で一日中外出禁止となる。小中高や食品店などは開けるが、大学、図書館、美術館、映画館、レストランなどは閉鎖。大学はオンライン授業のみ。会社はテレワークが中心。本物の第二波で、これが日本に来たら嫌だなと心底思う。

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