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2021年1月11日 (月)

『ワンダーウーマン1984』がわからない

正月明けの気分転換と思ってパティ・ジェンキンス監督『ワンダーウーマン1984』を見た。実は前作を見ていないが、そんなことは私にはよくある。女性監督の女性を中心とした映画だし、主人公がスミソニアン博物館勤務というのも気になった。

ところが、私は最初から最後までさっぱりわからなかった。最初に主人公ダイアナの少女時代のエピソードが出てくる。女戦士だけのSF的なトライアスロン大会で彼女は並みいる年長の女性たちに打ち勝つが、近道を通るというズルをしたという理由で外されるという話。それを年長の女性が諭すのが説教臭いと思った。

その道徳臭は最後まで続く。結局、ダイアナは「欲望に溺れてはならない。人間の敵は人間だ」と説くからたまらない。そのくせダイアナを演じるガル・ガドットはいかにも肉感的な顔と体をして、常人とはかけ離れたスタイルの良さとお洒落を見せつける。寂しい様子を見せたかと思うと、亡くなった恋人スティーヴ(クリス・パイン)を復活させるとは、女は男がいないとダメということか。

彼女の同僚のバーバラ(クリスティン・ウィッグ)は最初は地味だが、だんだん魅力を増して肉体を見せつけるようになり、中盤からダイアナの敵となる。この男性の視線ばかりを意識したような2人の女はどうだろうか。

スティーヴは存在感がなさすぎのうえに、大統領に迫ってソ連との戦争をけしかける実業家、マックス(ペドロ・パスカル)が何とも情けない感じ。最初に出てきた瞬間からダメ男の感じを見せつける。こんな男がアメリカを乗っ取るわけがない。そういうのはフェミニズムとは違うと思うが。

1984年らしいバブル感というか、最後の冷戦期の感じは少しはおもしろいが、出てくる風俗がしょせんアメリカのものなので、私にはあまりピンと来ない。結局はどう見ても最初から勝つとわかっているダイアナのアクションを見るくらいしか、楽しみがなかった。

私にとってはすでに今年最低の映画が決定した感じだが、みんなはどうとらえるのだろうか。特に1980年代を知っている私と同世代の女性の感想を聞きたい。調べてみたら、「毎日」や「読売」や「朝日」では絶賛の大きな記事があった。私とは趣味が違うこの筆者たちの名前も覚えておこう。

 

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