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2021年3月 2日 (火)

手足のクセについて

「手癖が悪い」というと、普通は物を盗む人やすぐに異性に手を出す人を想起する。「足癖」という言葉はあまり使わないが、先日またマンションの1階下の玄関扉を開けてしまった。足が自然に向かうのは「足癖」ではないだろうか。

学生時代のアパートはなぜか常に1階だった。政府系法人に就職したら、職員用のマンションがあった。売れ残ったマンションをあちこちで安く買って職員向けに貸していたが、そこで借りた行徳のマンションは4階だった。勤めていた紀尾井町のオフィスも4階だった。

それから新聞社に移って長らく15階で働いていたが、最後の1年半の記者時代は5階だった。20年以上住んでいる今のマンションも5階。だからなんとなく4階から5階に人生を移ったような気がしていた。

ところが12年前に移った大学の研究室は4階。最初はよく5階に行ったものだ。たぶん私の足は5階と4階の間で混乱している。以前はエレベーターに乗っていたが、最近は健康のために上り下りとも歩く。そうすると「足癖」で時々4階に止まる。

手癖について、とりあえず「女癖」の話は置いておく。最近マンションを部分的にリフォームした話は書いたが、困ったのは蛇口だ。前はすべてレバーを下に降ろすと出るタイプだったが、今度は上に上げないと水が出ない。これは調子が狂った。工事の人に聞いたら、阪神大震災でレバーが下りて水が流れて困ったからという。

そうでなくても、食器などを置く場所が微妙に変わった。だから毎日自然に手を動かしてはあちこちにぶつけている。たぶん慣れるのに半年くらいはかかるのではないか。家具も身体の延長としてあるとつくづく思う。

心配なのは6年後の退職だ。研究室から追い出される。まず膨大な数の本をどうするのかという問題があるが、それより心配なのは間違って大学の研究室に行きそうなことである。退職しても非常勤で1コマくらいは担当できるだろう。そんな時自分がいた研究室(既に若い後任が使っているはず)に入ってしまい、慌てて出てくるような気がする。

その頃にはパソコンもスマホもまた変化しているだろうと考えると、なんだか憂鬱になった。

 

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