冬の教授のファッション
昔はさほど気にならなかったが、年のせいか暑すぎたり寒すぎたりすると、居心地の悪い思いをするようになった。いつも行き当たりばったりで朝起きて服を選んでいたが、それだと時々失敗する。例えば地下鉄の中でタートルネックセーターに汗をかくのは最低だ。
もちろん、授業をする時は普段着ではなく一応「教授らしい格好」をしようとは思っている。具体的には、ジャケットを羽織る。その下に何を着るのか朝起きて考えるが、なかなかうまくいかない。家の外に出てから「寒すぎる」と着替えることさえある。ある時、気温によって下に何着るかを決めようと思い立った。
ポイントは最高気温。東京だとこれが一番低い日が5度くらいだから、10度までは「真冬」。ウールのタートルネックを着るか、シャツの場合はその上にカーディガンやセーターなどを着て、さらににジャケット。問題は最近のジャケットは小さめなことで、セーターではモコモコになってしまう。だからこの場合は大きめのジャケットしか着られない。さらにコートにブーツ。
次に最高気温が10度から15度は「冬」で、シャツにウールのベスト(私は今でも「チョッキ」と言いそうになる。最近はフランス式に「ジレ」と言う人もいるが)。これは3つしか持ってないが、週に4日以上着ることはまずない。私の原則は、1週間5日間は同じものを身につけない、翌週の同じ曜日に連続して同じものを着ない、の2つ。
最高気温が15度から20度は「暖冬」あるいは「秋」で、シャツに冬用のジャケットでいい。このあたりでコートはなしか薄いもの。ブーツはここまで。20度から25度は「初秋」か「春」でシャツに夏用のジャケット。25度以上になると「夏」でジャケットが暑くなる。30度以上は「真夏」でジャケットはナシ。このように決めてスマホにメモしたら、気分がラクになった。
5年前の2016年の今頃、パリに行って半年過ごした。3月でも「真冬」の日もあったが、だんだん「冬」になってカンヌが終わった5月半ばに25度前後の「春」か「初秋」になった。そのまま9月半ばまでこれが続いた。この4カ月ほど気持ちよかったことはない。嬉しくて青葉の繁る街並を毎日のように散歩した。パリには2019年の9月から行っていないが、この頃のことをまるで夢のように思い出す。
では授業がない日に外出する場合はどうするか。自宅にいる時は何を着るか。これは後日(たぶん)書く。
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