オリンピックは「普通はない」
最近聞いた言葉で印象に残っているのが、コロナ分科会の尾身茂会長の「(オリンピックを)今の状況でやるというのは、普通はないわけですよね、このパンデミックで」。そうだろうとは思っていたが、こういう立場の専門家が言うと実に効く。政府の言い分も理解するから会長に選ばれたわけで、彼がこうまではっきりと言うかと。
海外からの観客は受け入れなくても、選手と関係者と報道だけで10万人が来日するというだけで、尋常じゃないはず。選手はともかく、少なくとも報道関係者をコントロールするのはまず無理。彼らは一般の日本人の声を聞きたいだろうし、空いた時間は遊びたいだろう。
今朝の新聞で、オリンピック終了後の首相主催のレセプションの中止を決定したというのを読んだ。あたりまえだろう、何を考えているのだと思う。まだ観客を一部入れることを考えているというから、困ったものだ。
パブリックビューイングはいくつかの会場のうち、代々木公園がワクチン接種に使うために中止になったというニュースもあったが、都内では何カ所もやる予定だ。そのなかには東京都立大学もあって、笑ってしまった。対面の授業もろくろくやっていない大学で、パブリックビューイングとは。
ワクチン接種で大学を使うという案も出ている。確かに大学にはホールとか講堂とか広い場所はある。そのうえほとんど中では授業をやっていないのだから、有効活用すべきかも。それでも疑問は残る。それならまず学生や教員にワクチン接種して、授業を始めるべきでは。そういう案も出ているらしいが。
とりあえず、緊急事態宣言が出ている間は、都内のどこの大学も対面授業には踏み切れない。学長や学部長を始めとする管理職は、「学内でクラスターを起こしたら大変」という発想になるから。そんな時にオリンピックをやるのは、尾身会長の「普通はないわけですよね」になる。
大学はオリンピックとパラリンピックの期間は授業をしないように文科省から指導を受けているようだ。学生がボランティアに参加するためらしいが、びっくりしてしまう。外国人の案内などをするのだろうか。ボランティア自体、こういうパンデミック下では「普通はない」のでは。
そんなことを考えながら、毎日のように大学に行き、研究室でパソコンの前に座って授業をしている。授業でこういう話をし出すと止まらないので、できるだけ抑えている。尾身会長の次の発言に期待しているが、どうだろうか。
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