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2021年8月17日 (火)

朝日新聞の高校野球クラファンに驚く

友人から聞いたが、朝日新聞社が今年の甲子園の高校野球の資金不足でクラウドファンディングをしているというのに驚いた。目標額は1億円で現在のところ1割らしい。そもそもクラウドファンディングとは、金のない人や団体がお金を募るものだと思っていた。

「昨夏は第102回全国高等学校野球選手権大会が戦後初の中止を余儀なくされました。今夏は第103回大会を2年ぶりに開催しますが、スタンドの入場者は代表校の学校関係者に限り、一般のお客様向けのチケット販売は行いません。高校野球は入場料収入を財源にしています。その収入が大きく減る一方で、PCR検査やベンチの消毒など感染防止対策にかかる費用は膨らんでおり、運営は極めて厳しい状況に陥っております」(HPより)

もともとオリンピックの開催に社説で正面から反対した朝日新聞社が、ほぼ同じ時期に高校野球をやるというのは筋が通らない。筋で言えば、オリンピックに反対しながらスポンサーを続けていたのもわかりにくかった。もちろん高校野球は海外からは来ないからレベルは違うが、今はできるだけ他県への旅行は控えるという時期だ。

そんな時に、選手や家族が団体で全国から甲子園に集まるのはどう見ても間違っている。もちろん小さい頃から甲子園を目指してきた高校生にとってはぜひとも開催して欲しいだろうが、コロナ禍ではほぼすべての人間がさまざまな我慢を強いられている。開催すれば医師や看護師も必要だし、現に出場選手の感染のニュースも伝わってきている。

今年は入場料収入がないから、みなさん1億円ください、というのはもっとおかしい。もともとこういう文化事業は新聞社の利益還元のはずだった。今は展覧会もその余裕がなくなって、金儲け主義に走っていることは『美術展の不都合な真実』に書いた通り。

1億円なんて朝日新聞社の規模ならば、4000人の社員から2万5千円集めたらすぐにできる。ボーナスのほんの一部で簡単だろう。あるいは役員のボーナスか。それを社会正義のように、クラファンに訴えるなんて恥ずかしくないだろうか。社説のオリンピック反対もそうだが、こうした行為が読者数を減らしている気がする。

クラファンというのは、去年の「ミニシアター・エイド」のようなものだ。これは本当にミニシアター好きの心に刺さった。希望額1億円だったのが結果として3億円以上集まった。今回のはそれとは全く別物だ。

先に挙げた私の本は、「展覧会をマスコミが主催する時代は終わった」というのが結論の一つだった。どの新聞もテレビも経営難なのだから、「展覧会」だけではなくて「文化事業」一般をすべてやめて報道に徹するという基本に戻ったらどうだろうか。オリンピックのスポンサーも高校野球の主催も朝日賞もみんな止めたらいい。そうしたらものすごいお金、特に人件費が浮くだろう。

今日は古巣の悪口を書いたが、辞めて12年もなるので、たまにはいいか。

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