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2021年12月13日 (月)

還暦になって:その(18)「後ろめたい人生」の続き

ブログを見たある友人が、その(17)について自分の大学の理事長逮捕について書きながら、インテリの罪の意識でごまかしていると言われた。書いていたらなぜかそうなったのは事実だが、今日はもっとまっすぐ書きたい。そう思ったのは「朝日」で紅野謙介文理学部長がコメントをしていたから。

紅野謙介氏は私が20代の頃から『書物の近代』などで有名な近代文学研究者だった。最近はあまり聞かないと思っていたら文理学部長になっていた。彼の「朝日」のコメントは新聞では短いが、デジタル版ではもっと長い。

新聞には「「捜索を受けた9月以降も、前理事長はほぼすべての理事会に出席していた。どっしりと座り、腕組みをしたまま事件について何も釈明しなかった」。以前から理事会は前理事長の意向に反する意見を言いにくい空気に支配され、会見するかどうかは議論にもならなかったのが実情だという」。

実際には理事は36人(今のHPでは33人)で、教員からなる学部長18人以外に職員出身が半分いる。学部長には理事長派が数名いるから、あらゆる会議は理事長の意向通りになる。デジタル版で紅野氏は検察に「「知ってますか」と見せられた書類があります。それは「○○派」などと書いてある職員の人事考課表で、理事長に従わない勢力が最下位の評価を下されていました」

教員と違って職員は日本中の日大関係の学校に異動させられる可能性がある。都内に住む職員が、福島の郡山にある工学部に行けと言われたら困るだろう。そして理事長の意向を組む職員、特に体育会系は理事にまでなることができる。逮捕された井ノ口氏はアメフト部出身で常務理事だった。

つまり簡単に言うと、理事長を含めてスポーツ特待生出身者たちが、日大を支配していることになる。自分のいる大学だが、とても大学とは思えない。もちろん教員には、紅野謙介氏もそうだが他大学出身者も含めて優秀な先生がたくさんいる。自分で経験したからわかるが、教員の採用には職員は一切口を挟めない。

2018年のアメフト問題の時、私は教授会で「この学部の教員だけでも、今、ここで署名を集めて理事長解任を求めましょう」と言った。しかしその後に続く発言は「学生が悩んでいる」といった別次元のものが1つ出ただけで、無視された。それ以降、私には「学務」と呼ばれる学内の雑用は来なくなった(のでよかった)。

紅野氏はデジタル版で言う。「日大ではかつて、教員が選ぶ「総長」という地位をめぐって教員たちが選挙のたびごとに闘争をくりかえしていました。その集票にあたって田中氏は頼りにされていたと聞いたことがあります。/かつて総長を名乗った方たちの中にも独裁的で放漫な運営をしていた人もいました。それを目の当たりにした田中氏が13年、総長ポストを廃止し、代わりに設けた「学長」には教育研究を管轄させ、運営や人事などの権限を「理事長」に集めた。それで現在の体制ができたと私は思います。/だから、事件が起きた責任の過半は教員にあると考えています」

私は還暦なので定年まであと5年だが、もう一回暴れてみようかという気になっている。

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