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2022年1月 5日 (水)

日本は豊かなのか

元旦の朝にスマホをいじっていたら、「日経」で「成長の未来図」という連載が始まっていた。元日は「豊かさの現在地」で、日本の豊かさを問い直す内容がおもしろかった。米中に次いで世界3位の経済大国の日本の「幸福度」は世界40位。

上位にあるのは1位のフィンランドを代表として北欧諸国。そうでなければドイツ語圏か米国などの英語圏。私の印象では食事のまずいところばかりで、美食の国フランスは20位、イタリアは25位。寒くてまずいものを食べても文句を言わない国民が幸福なのかも。先進国で日本より韓国が低くて50位だったのも気になった。

幸福度は当てにならないと思ったが、日本の経済成長率はこの20年でほかの先進国の半分で賃金の伸び率は1/10。さらに労働生産性も先進国平均の約半分。安い賃金で長時間労働をするが能率が悪い。物価は下がるが、給料は上がらず、働き過ぎで疲労感だけが残る。これは日本の大きな問題ではないか。

「高齢化が進み、物価の伸びや金利が低い低温状態は「ジャパニフィケーション(日本病)」とまでいわれ豊かさをむしばむ」と書かれている。先進国で労働生産性が日本より低いのは韓国だけなのも気になった。韓国も危ない。

そのうえ、貧困世帯の割合は日本は米国に次いで高い。日本の「一億総中流」というのはもはや過去の幻想になった。そのうえ教育への投資率は先進国で最低なので、今後も貧乏は再生産される。さらに男女の平等は先進国最低で社会の腐敗度は米国に次いで高い。

そして、「他者への信頼度」はダントツに低い。「他者」は外国人、別の宗教、初対面などは日本だけがマイナスの信頼度で、知人、隣人はかろうじてプラスだが、圧倒的に低い。この閉鎖的な他人不信社会は何だろうか。日本がいいのは、平均寿命の高さと失業率の低さしかない。治安だって今や平均値。

みんな何とか仕事は見つかるが、賃金は安く働き過ぎても貧乏のまま。物価は安いからいいが、カツカツの生活が続く。他人は信用せず身内だけで仲良くしても幸福感は低い。そしてなぜか長生き。これはまさに「生き地獄」。よく「日本の経済は一流、政治は三流」と言うけれど、これを読むと経済の構造がまさにおかしい気がする。

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