還暦になって:その(24)今年の抱負は
「今年の抱負」というものを考えなくなってから久しい。大学に移ってからは何となく「余生」のような気がして、目標は設けずに日々を何となく過ごしている。去年は還暦になったが、もちろんそれを機に何かをしようというものはなかった。ところが今から振り返ると新たに始めたものは多かった。
1つはコンポスト、もう1つはテレビ体操でこれについてはもうここに書いた。しかし考えてみたらコンポストは生ごみを減らすので環境のためにいいし、テレビ体操は体のためにいい。つまりは自分と周囲を労わるという、還暦にふさわしい行動だった。
もう1つ始めたのは中国語で、実はまだ続いている。NHKのラジオで月曜から金曜(8:15-8:30)まで、テレビで木曜(6:00-6:25)で毎月テキストを買って聞いている。そもそもテレビ体操を始めたのは、テレビで中国語講座のあとに6:25から6:40まで体操が始まったから。思わずやってみたら体が気持ちよかったので毎日やることにした。
テレビ体操は週7日毎日あるが、何と正月もあった。そのうえ、元旦には特別バージョンでがあって普段は1人しか出ない講師が3人揃い、ピアニストは4人、体操をする若者は10人ほど(普段は5人)と全員が揃った。挨拶があって、そのうえ途中には組体操やピアノの連弾まで披露してくれた。NHK特有のわざとらしさは気になったが、これは楽しかった。
さて中国語は一昨年の大学院の授業に中国人が5人いたのがきっかけで、去年の4月から始めた。今年も中国人が4人いるので「みなさんこんにちは」とか「また来週」とか簡単な中国語を話してウケている。
ほかに去年始めたのは、イタリア映画の本を書くこと。2020年5月に『美術展の不都合な真実』を新潮新書で書いたが、これが思いのほか反響があって3刷まで行ったうえに台湾で翻訳も出た。調子に乗ってまた新書を書こうと企画を出したが、新潮社ではなかなか乗ってくれない。そこで2つの企画書を作ってほかの出版社にも送ったら、昨年の5月にそのうちのイタリア映画の本について「やりたい」と返事が来た。
これは毎日少しずつの中国語学習と違って、まとまった時間がないと書けない。夏休みに1/3ほど書いて送ったがその後は授業に追われて書く暇がない。ようやく冬休みに少しだけ書いたところ。これを何とか夏休みまでに書き終えるのが目標だ。そうすれば年末か来年春頃には出るのではないか。
実は頭のなかではさらに2冊分企画があるが、とにかく出してくれる出版社がないとしょうがない。すべては相手次第、偶然任せの「抱負」である。
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