還暦になって:その(30)クレカをなくす
「還暦になって」のシリーズがとうとう30回目になった。それほど「ああ、還暦だ」と感じることがこのところ多い。先日、クレジット・カードを失くした。私は数百円でも年会費のかかるカードは1枚も持っておらず、一番使っているのは就職してすぐに作ったセゾンカードだが、それがなくなった。
以下、時系列的に書く。先日都内某所で飲み過ぎてタクシーで帰宅したが、その時にいつものセゾンカードが見当たらずパスモで払った。そのまま寝てしまい、翌日は朝10時から文化庁の会議に朦朧として出かけた。会議が終わって約束していた友人と食事をする時にカードで払おうとしたら「ない!」
食事の後は慌てて自宅に帰った。私の場合は、大事なものをコートやジャケットやパンツのポケットに入れ忘れることが多い。そこであちこちを探したがない。その後は鞄の類を全部見たが見つからない。机の上や床をあちこち見てもない。そこで前日の飲み屋に電話したが「忘れ物はありませーん。がちゃん!」とけんもほろろ。
これは盗まれたかもと思い、セゾンカードのHPを見た。するとカードの停止には2種類あって、とりあえず24時間だけの停止と新しいカードの再発行を選ぶことができた。実は2019年の東京国際映画祭の初日に財布ごとカード類をなくした際に再発行したが、翌朝出てきた経験があったので、今回は24時間停止に。
一緒に飲んだ友人の記憶だと既に飲み屋で別のカードを取り出して払っていたことが判明。その日はそれまでカードを使っていないので、前日の行動を思い出そうとしたが難しい。カードの使用控えを見ると前日夕方に自宅そばのセブンイレブンと薬局に行っていたことが判明。
まずセブンイレブンに行って「クレジット・カードの忘れ物ありませんか?」と聞くと若い外国人の店員がニタリと笑って「お名前を教えてください」。名前を言うと「はい、あります。どうぞ!」と奥から出してきた。つまり2日間も店頭の奥にぶら下がっていたことになる。いやはや、よくも無事だった。
思い出すと、その時は5品くらい買ってスマホを見せてセブンマイルをつけ、マイバッグに入れながら画面でカード支払いを選んでカードを差し込んだ。商品をバッグに入れてスマホをしまったところで、カードを抜き取るのを忘れたようだ。つまり一度にやることが多いと慌ててしまって全部できなくなるという、典型的な老化現象だ。
たぶん機械は「ピー!ピー!」と警戒音を出したはずで店員も声を出したかもしれないが、私はもう店の外で聞こえない。それからよくそのまま残っていたものだと思う。これぞ「還暦になって」のできごとだった。
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