「国土の0.6%に7割の米軍基地が集中する沖縄」について
今朝の「朝日」には驚いた。「国土の0.6%に7割の米軍基地が集中する沖縄」という内容の文章が同じ日の新聞に何回も出てきたから。気づいただけでも1面の真ん中に囲みで書かれており、それから6面と7面の見開き写真入り特集の各頁に1回ずつ、10面の社説に1回、31面の社会面に1回の計5回。
今日は沖縄返還50周年の日で、「朝日」は紙面を挙げて特集をしたのはわかる。もちろんそれぞれを書いたのは別の記者だが、普通は調整して同じ内容は絶対に避けるはず。新聞は中にいたのでわかるが、一文字でも無駄な文章を減らしてより多くの情報を盛り込むのを原則とする。だから今回同じことを5回も書いたのは確信犯だろう。
確かにこの表現ほど沖縄の米軍基地の現状をわかりやすく説明するものはない。沖縄県の国土は日本全体の0.6%しかないが、そこに在日米軍基地の7割が集中しているというのは、誰がどう考えてもおかしい。負担が大きすぎると考えるのが当たり前だろう。そこで米軍機の爆音が毎日響き、時には飛行機は落ち、時には米兵は日本女性にレイプをするのだから、とんでもない。
だからこの現実を記憶してもらうために、「朝日」はまるでプロパガンダのように5回も繰り返したのだろう。確かに私もこれを明確に意識したのは大阪の毎日放送のディレクター、斉加尚代さんが作った(今は彼女の『教育と愛国』が劇場公開中)『沖縄 さまよう木霊ー基地反対運動の素顔』(2017)というテレビ用のドキュメンタリーを見た時だ。
このドキュメンタリーを大学で上映して斉加さんに話をしてもらった時に愕然とした記憶がある。さらに沖縄復帰後にも本土から基地がどんどん減って沖縄に移転した結果と聞いてびっくりした。それは今朝の「朝日」にも説明してある。「50年代の日本には少なくとも33都道府県に300以上の基地があった。面積の比は、本土が9割、沖縄が1割」
「米国は、沖縄に部隊の一部を移し、本土の反発を抑えることを狙う。本土の基地は返還が進み、米軍統治下の沖縄では約2倍に拡大された。58年には本土から米軍地上部隊の大半が退き、60年頃には基地の割合は半々となる。70年代には首都圏の空軍を横田基地(東京)に集約する「関東計画」で基地はさらに縮小され、一部の舞台がまた沖縄へ移された。/この50年ほどで本土の基地は6割以上減ったが、沖縄での返還は3割余」
個人的には、「朝日」にはさらに振り返って明治政府の「琉球処分」まで遡って欲しかった。江戸幕府と清の両方と交流していた独立国のような琉球王国を一方的に大日本帝国に併合した歴史まで学ばないと、沖縄と日本の関係はわからないから。
それはさておき、そもそもなぜ日本に米軍基地が必要なのかと考えると、ロシアのウクライナ侵略とも結びついてゆく。今年年末の学生企画の映画祭のテーマの1つにウクライナ情勢を背景にした「領土と国家」が挙がっていたが、ここまで考えられたらおもしろい。
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