免許証を更新して
私が運転免許証を持っていると言うと驚かれる。もちろんペーパードライバーだが、大学生の時に母親から「お金は払うから免許を取っておけ」と言われて取った。大学生の時に何度か乗ったが、東京でサラリーマンを始めてからは必要がなくなった。
免許の更新が面倒なのでやめようかと母に相談すると「せっかく教習所代も払ったから」と言われた。私は手先が不器用で運転の習得に普通よりも時間がかかったから、1.5倍くらい払ったはず。そんなこともあって、母が亡くなった後も5年に1度は更新することにした。身分証明書としても役に立つし。
大学生の時に何度か乗ったと書いたが、車の運転は本当に自分に向いていないと思った。私は今ならばADHD(=注意欠陥・多動性障害)と診断されるくらい、注意散漫のうえに興奮しやすい。運転をすると「あっ!」「うっ!」「ギャ!」といつもうめき声を出していたので、友人にやめた方がいいと言われた。
学生時代は本を読んで映画ばかり見ていたが、サラリーマンになってやたらにタクシーに乗るようになった。本当はユーミンやサザンの歌のように彼女を車に乗せて海に行くとか山に行くとかやりたかったが、言い出すのが恥ずかしかった。なにより、運転がヘタだったら逆にもてないだろう。
それからだんだん忙しくなって仕事、酒、タクシー、映画の生活を20年ほどしていた。車に乗って大自然をめぐるというような余裕は全くなかった。私にとって車=タクシーとなった。
かつては免許更新の案内は来なかった。案内をもらうには確か1000円払って「全日本交通安全協会」の会員になる必要があった。それで一度免許が失効してしまい、1年くらい後に更新に行ったこともあった。すると金も余計に取られて、「講習」の時間も長かった。
10年前からだと思うが、「運転免許更新のお知らせ」の葉書が全員に来るようになった。そこでその通知と免許証を持って大学近くの警察署に行った。前もそうだったか、警察の先の別棟で手続きが済んで講習を待つのは何と庭のテントの中の折りたたみ椅子だった。感染症対策だろうが、雨の日はどうするのだろう。
講習といっても3000円払って25分ほどのビデオを見るだけ。そして交通安全の冊子を2冊ももらう。もちろん帰宅したら紙資源ゴミにまっしぐら。ここまで書いて、10年前に免許更新についてここに書いたことを思い出した。読むとわかるが、時が止まったように10年前から雰囲気は全く変わっていない。
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