腰をかばいながら生きる
ここに書いた通り、昨年2月に生まれて初めてギックリ腰になった。泣きそうになりながら病院に行って、3日ほどじっとしていた。9月に再発したが、一晩寝ると元に戻った。それでも時々腰のあたりが疼くと、「ひやり」とする。
先日、古本屋さんに200冊強を売った時、運ぶのを手伝えなかった。「すみません、最近、ギックリ腰をやったもので」と言い訳をしたら、「左右の手に同じ量を持って胸を張って歩けばいいんです」と言われた。ビニール紐で縛った10冊ほどを左右に持つと、確かに腰への負担は少なそうだ。
腰は上下の負担に弱いのか。分厚い本をリュックに入れて歩くと、腰が少し疼く。怖いのでできるだけ背を伸ばして歩く。どうも中腰がよくないようだ。料理を作ると、まな板の前でつい前かがみになる。骨抜きを使って魚の小骨などを取っている時などそうだ。そうすると、腰のあたりが「ひやり」とするので、慌てて背を伸ばす。
近所に本物の魚屋さんがある。ご主人はたぶん私くらいの年齢だが、実に姿勢がいい。まっすぐ背を伸ばして、ポンポンと包丁で魚をさばいている。「姿勢がいいですね」と声を掛けたら「腰をやられまして、2週間休んだんです。医者に行ったらこの姿勢でやれと言われましたね。最初はやりにくかったけど、慣れました」
そういえば半年ほど前、この魚屋さんは休んでいたのを覚えている。魚の処理は細かいので、どうしても前のめりになる。それはやはり腰によくないのだろう。古本屋さんとか魚屋さんの知恵を活かそうと思った。
先日、前にここに書いた「猫の本棚」に追加納本に行った。神保町のシェア型書店で、私もひと棚借りているが、オープンしてもう1年になる。時々お願いして、棚の写真を送ってもらい、欠品を納品に行く。「イタリア映画祭」の10年分カタログや「ドイツ映画祭」の5年分カタログは1年間で1冊も売れなかった。
棚のスペースは限りがあるのでそれらを引き取って、最近売れている美術展カタログを足すことにした。「田中一光回顧展」「宮沢賢治展」などはすぐに売れた。やはり個人名は強い(これは古本屋さんも言っていた)ので、「セバスチャン・サルガド写真展」や「河原温展」「林静一展」などを持って出かけた。その折りにエコバッグで左右均等に持って背を伸ばして歩いたが、なかなかいい感じ。
最近は自宅マンションも大学もエレベーターを使わずに階段を登るが、その時は胸を張って両手を大きく振る。こうすると、腰に負担がかからない。こんなことを考えながら、毎日生きている。
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