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2023年4月 1日 (土)

「朝日」の人事に思う

今朝の「朝日」には第三社会面に「朝日新聞社人事」が3段にわたって載っていた。4月1日の恒例で、部長以上役員より下の名前が何十人もずらずらと並んでいる。普通の読者にはどうでもいいが、20年近く勤めた私はやはり気になる。

私は32歳で「朝日」に転職したが、今朝のリストにはその後に入社した社員の名前が何人もあった。そうか、みんな部長なんだと思うと笑いがこみ上げる。私にとっては入社した直後のフレッシュな様子が今も一番思い浮かぶから。

見たところ、おおむねまともな人物が部長になっている感じ。あの会社の問題は、役員とかそれより上にあがるのがゴマすりやズルい人が多いこと。そんなことを辞めて14年もたつ私が偉そうに考えていた。

そうしてよく見たら「企画事業本部」なるものがない! よく読むと冒頭に小さく「ビジネス関係を統合しメディア事業本部を発足するなどの組織改革を行う」と書かれている。そもそも新聞広告を取る「広告局」を2、3年前に「メディアビジネス局」にしたのが、驚きだった。広告主は広告をもらいに来た朝日社員が「メディアビジネス局です」と言ったら、不快なのではと思った。

それが今度は「メディア事業本部」となり、「企画事業本部」はその傘下に入ることになる。つまり、文化事業は広告取りの一部です、ということか。この「組織改革」は何度読んでもわかりにくいが、たぶん「企画事業本部」は「メディア事業本部プロダクト担当本部」となるのかな。従来の広告局は「メディア事業本部アカウントソリューション担当本部」か。カタカナが多くてわけわからん。

そしてそこには本部長「代理」とか「補佐」とかが10人以上いる。こういう中二階の人事が好きなのは役所と同じだ。私が働いていた頃の印象では、こういう人々の仕事は「社内調整」しかなく、だいたい毎日社内を散歩して会議をしてお茶を飲み、夜は会社の近所で同僚と酒を飲む。

昔、「朝日」では県庁所在地の「支局」を「総局」にしたり(これはたぶん今も続く)、「文化部」を「文化グループ」にしたり、意味のない「組織改革」があった。外部の混乱を招くだけだが、これはフランス政府の「東京日仏学院」が数年前に「アンスティチュフランセ東京」になり、この春から「東京日仏学院」に戻るのに似ている。

局長級や役員になったゴマすりは、社長や専務に「組織改革」を提案する。そうすると「そうか、それはいいアイデアだ」と採用され、後から聞いた現場も外部も混乱する。そういえば、パリのポンピドゥー・センターは総裁が変わるたびに、観客の入口の位置が変わる。「朝日」のエライ人は、フランスの官僚に似ているかもしれない。

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