大学教師の昼食
「朝日」に勤めていた時は、とにかく時間がなかったので昼食は「八食」に決まっていた。「八食」とは本館8階にある社員食堂のことで、特においしくはなかったが、それなりではあった。何より安く早く、かつ選択肢が多かった。ところが私が教える大学の「学食」はそうはいかない。
全体に揚げ物中心で若者向けだし、カレーやラーメンもおいしくないうえに混んでいる。そこで大学の周囲の店を放浪することになる。かつては所沢校舎に週に1,2回行っていたから本当に大変だった。周囲に店がないので、サンドイッチや鮨弁当やとんかつ弁当の類を最寄りの駅で買っていたが、これはまずかった。
2019年からはすべて江古田になったので、ずいぶん楽になった。その頃から本を書くために少しずつ大学に行く日を減らしてきた。最初に頃は週5日行っていたのが週4日になり、最近は週3日に詰め込む。神楽坂のはずれにある自宅にいる時は、おいしい昼の定食があちこちにあるので選ぶのに困るくらい。
問題は大学にいる3日間で、これが大変だ。まず時間がない。2限が12:10に終わり3限が13:00に始まると、実質食べる時間は30分くらいしかない。会社員なら少し遅れても大丈夫だが、大学で教師が遅れるわけにはいかない。
私が大学生の頃は、先生が15分くらい平気で送れて来たり30分早く終わったりはザラだったが、今そんなことをしたら、父兄を通じて抗議が来る。私に電話が来たらいいが、こういう話はだいたい事務に連絡があるから面倒になる。
先日、狙ったとんかつ屋は満員で入れなかった。タイ料理屋と寿司屋はなぜか閉まっていた。さらにスパゲッティ屋に行ったら満席だった時には、万事休すと思った。しかたなく、あまり好きでない中華に行った。そこは席数は多いが料理は早い。中国人がやっているが、全体に油っぽくて肉がおいしくない。
そして慌てて研究室に戻りトイレで歯を磨いてから、パソコンやDVDや出席簿など次の授業に必要なものを抱えて教室に行く。みんな大学の先生は余裕のある生活をしていると想像しがちだが、とんでもない。私は昼休みに1時間半欲しいが、そんなことをしたら9時から18時までに時間割が組めなくなってしまうのだろう。
そういう生活もあと3年半で終わるので、しばらくの辛抱。
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