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2023年8月10日 (木)

そしてコンポストは続く

生ゴミを容器に保存して堆肥にする「コンポスト」を始めて2年がたつ。今では自分なりのシステムができた。3カ月に1度、コンポストのための「基材」が送られてくる。これは木屑のようなもので、これを布袋に詰めて生ゴミを毎日少しずつ入れると、水分を取り最後は化石のような状態にしてしまう。

1年ほどやるうちに、私は送られてくる基材を勝手に2等分することにした。半分を専用の布袋に入れる。毎日生ごみを入れて1カ月半がたつとだんだん一杯になってくる。そこでもう一つの布袋に入れ始める。最初の布袋はそのままで「熟成」させる。時々水を入れてかき混ぜるが、1カ月半たつとずいぶん軽くなり、化石に近づく。

3カ月たって次の基材が送られてくると、最初の布袋の中身は堆肥として観葉植物などの土に入れて、残りはマンションの桜の木の下などに撒く。2つ目の布袋は1カ月半熟成して、同じように撒く。これを繰り返してゆくだけ。

生ゴミは貝以外はほとんど何でも入れる。野菜や果物のくずはもちろん、卵の殻、魚や肉の骨や肉の脂身、使ったコーヒー豆、お茶や紅茶の出がらなど何でも入れる。これらが時間がたつと最初はカビが生えるが、水分がなくなり黒くなってゆく。朝と夜の2回、布袋に新しい生ゴミを入れながら、まるで生物が大地に帰るような変化を毎日見る。

一方で紙ゴミも可能なものはすべて資源ごみに出す。DMなども住所を切り取って資源ごみ袋へ。そうなると、「燃えるゴミ」がほとんどなくなることに気づく。カーボン紙や感熱紙のレジ紙でなければ、使用済みのマスクあたりか。とにかく燃えるごみは従来の1/10くらいになった。

何より台所から異臭がしないのがいい。かつては魚の骨などを捨てると翌朝には匂いがするので慌ててゴミ捨て場に持って行ったが、それもない。コンポストの布袋も魚の骨を大量に入れると翌朝少し匂うが、すぐになくなってゆく。

基材は3カ月に1回で、送料込みで2500円弱かかる。自治体によってはこの購入費に補助を出しているらしいが、新宿区はない。まあ、自分でコンポストを眺めて満足しているのだから別にいいのだけれど。

前に書いたようにコンポストを始めたのは『アエラ』の記事を読んでからで、そこに紹介してあったLFCという福岡の会社のシステムを使って、今も基材を購入している。ほかにもっといいコンポストもあるかもしれないが、とりあえず私は2年続けて満足している。

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