腕時計の話
先日、10年ぶりくらいに腕時計を買った。といってもスウォッチの安いものだが、デザインは気に入っている。今では誰でもスマホを持っているので腕時計を使わない人が増えたが、私はなぜか腕に時計がないと落ち着かない。
最初に腕時計を持ったのはいつ頃だろうか。たぶん高校生の時に、雑誌の予約景品でもらったのが最初のような気がする。それをずっと使っていたが、大学4年生でフランスに留学する時に「日本らしい」ものをと思って、カシオのデジタルで数字が出るタイプを買った。たぶん7000円くらい。
その頃の日本は「テクノロジー大国」のイメージがあったので、時計のほかウォークマンも持って行った。それから帰国して就職運動(当時は就職活動=就活ではなく、こう呼んだ)の時に、西武百貨店を受けたらまわりの学生がみんな大人っぽい時計をしていたので、少しオーソドックスな感じの時計を買った。
それから就職してしばらくして結婚する頃に5万円くらいの時計を買った。「バーバリー」のマークが付いていて私としてはかなり頑張ったつもりだったが、現代美術の仕事をしていた時にロレックスをつけたある画廊主から「そんなおもちゃみたいな時計はやめた方がいい」と言われたのを覚えている。
新聞社に転職してある時、スウォッチの広報担当と知り合った。彼はスウォッチ・グループのファミリー・セールの案内を送ってくれた。行ってみるとスウォッチのみならずロンジンやオメガやラドーなどもあった。すごいのは値段で、ロンジンの20万円が8万円くらいだった。
新聞社の後半の10年近く、年に2回そこに通って、ロンジンとスウォッチを中心にラドー、チソット(今はティソと言う)、ハミルトンなどを買った。スウォッチだと1万円が2千円ということもあり、送別会やお祝いなどのプレゼント用も考えて、毎回、何個も買っていた。
いくつかは甥や姪にプレゼントであげたりもしたが、結局、手元に10個近く残った。しかしスウォッチは低価格なだけに、だいたい数年でどこかがおかしくなるようにできているし、ロンジンは皮ベルトだと交換の必要がある。大学に移ってからはさすがにファミリー・セールの案内は来なくなった。
結局、手元に5個だけが残ったが、最近、2つあったスウォッチがおかしくなった。電池を変えても動かない。そんなこんなで新しいスウォッチを買いに行った次第。さすがにデザインの種類が多いので、選ぶのも楽しかった。今後はロンジンの皮ベルトの交換(スウォッチ1個より高い)はやめて、またスウォッチを買うつもり。
そんなこんなで「スウォッチじいさん」になってしまった。
| 固定リンク
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 「目まいのする散歩」の実感(2024.09.28)
- 還暦を過ぎて髪は増えるか:その(1)(2024.09.22)
- 咳が止まらない(2024.09.01)
- 腕時計の話(2024.08.28)
- アラン・ドロンのこと(2024.08.21)
コメント