久しぶりに海外へ:その(3)
5年前に海外に行った時は、パリの空港に着くとすぐにSIMカードを買った。そしてSIMカードを入れ替える。これが細いピンを使ってなかなか緊張する作業だった。それが今回はeSIMというものがあることを知った。
仕組みは全くわからないが、SIMを変えずに、アマゾンで購入した数字を打ち込むうちにもう一つのSIMがスマホ上にできあがる。これは基本的にモバイルデータ通信で、私はヨーロッパ10日間有効のものを買った。かつて購入したリアルなSIMは2週間で35ユーロ(約5000円)だが、eSIMは5ギガの軽量で1460円と安い。
リアルSIMだとフランスの電話番号付きだが、こちらのeSIMには電話番号がない。その代わり日本の電話番号をそのまま使うことができる。つまりもともとのSIMとeSIMを共存させて、モバイルデータ通信にはeSIMを使う設定ができた。
日本の電話番号はいらないように見えるが、最近はカードの承認などで、よく携帯番号にSMSが来るのでないと困る。一度待ち合わせで電話の必要があったが、日本の番号を使えたので、相手も安心。データ通信は5ギガなので、ホテルや観光地ではWIFIを使い、そのほかではモバイルに切り替えることにしたが、これは便利。
そのほか5年前と変わったのは、パリの地下鉄の10枚セット券が電子カードになっていたこと。5年前の残りのチケットを使おうとしたら、なぜか使えない。駅員さんに聞いたら、「磁気の関係」とのことで新しいチケットに変えてくれた。
そもそも木曜着で翌週の月曜発なので1週間の定期を買おうと思ったら「パラリンピック期間中は売っていない」。10枚セットも何と通常の2倍になっていて、1枚ずつ買うのに近かった。そのうえ、コンコルド駅など会場付近の駅は閉鎖中だし、ベルシーのシネマテークに行こうとしたら近くの「ベルシー・アレーナ」がパラリンピック会場なので、ものすごい混雑のうえに迂回路もある。
パリ全体としては、外国の選手団や応援団をよく見たし、外国やフランスの地方からの応援の警察官などもいて、明るく浮足立った感じがした。友人のフランス人も「そもそもスポーツに関心が薄いので全く期待していなかったが、悪くない」。東京オリンピックもリアルで開催できたらまだよかったのに。
でも、街中や空港でオリンピック関係者が何十人も国名入りの揃いの服を着ている集団を見るのは、個人的にはやはり違和感がある。どこに行っても「国」という単位がどこかおかしい気がする私は、やはりへそ曲がりだろう。
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